『ZIP』とは?パッケージの種類を解説!【半導体&IC】

スポンサーリンク

半導体(ICやトランジスタ等)のパッケージにはZIP(Zig-zag in-line Package)SIP(Single In-line Package)など様々な種類があります。

この記事では『ZIP』について

  • ZIPとは
  • ZIPの種類

などを図を用いて分かりやすく説明するように心掛けています。ご参考になれば幸いです。

ZIPとは

ZIPとは

ZIP(Zig-zag In-line Package)はリードがパッケージの1側面から交互にジグザグ状に出ている挿入実装用パッケージです。

パッケージの1側面からリードが出ている点はSIPと同じですが、ZIPはリードをジグザグ状にすることで、ピンピッチを短くすることができるため、長辺を短くすることが可能となります。パッケージ面を正面から見るとピンピッチは1.27mm(50ミル)ですが、プリント基板に挿入するときには2.54mm(100ミル)となります。

ピン数は12ピン~40ピンあります。

ZIPの後に付く数字はピン数を表します。例えば、ZIP12の場合、12ピンのZIPとなります。

また、ZIPの前に英文字が付くことで、「パッケージ材質」等が変わります。

補足

  • リードがパッケージの1側面から出ており交互に折り曲げられているものをZIP(Zig-zag in-line Package)、リードがパッケージの1側面から出ており直線状で並んであるものをSIP(Single In-line Package)といいます。
  • 実装密度を上げるためにDIP (Dual In-line Package)の置き換えとして開発されました。その後、表面実装用パッケージが開発されたため、使用されることが少なくなりましたが、今でもアナログICの一部に使われています。

あわせて読みたい

SIP』と『DIP』については下記の記事で詳しく説明しています。興味のある方は下記のリンクからぜひチェックをしてみてください。

『SIP』とは?パッケージの種類を解説!【半導体&IC】
『SIP』とは?パッケージの種類を解説!【半導体&IC】

続きを見る

『DIP』とは?パッケージの種類を解説!【半導体&IC】
『DIP』とは?パッケージの種類を解説!【半導体&IC】

続きを見る

ピンピッチを表す英文字の追加

ZIPの前に「S」が付くと、ピンピッチが変わります。

SZIP

ZIPの前に付いている「S」は「Shrink(縮小)」を表しています。そのため、「SZIP(Shrink Zig-zag In-line Package)」は基本パッケージであるZIPのピンピッチを縮小(Shrink)したパッケージということになります。その他の基本パッケージ(SOP,DIP,PGAなど)でも同様の考え方です。

外形上の機能追加を表す英文字の追加

ZIPの前に「H」が付くと、「ヒートシンク付き」のパッケージとなります。

HDIP

ZIPの前に付いている「H」は「ヒートシンク付き」を表します。

そのため、「HZIP(ZIP with Heat Sink)」はヒートシンク付きのZIPということになります。

材料を表す英文字の追加

ZIPの前に「P-」が付くと、パッケージの材質が変わります。

P-ZIP

ZIPの前に付いている「P-」は「プラスチック」を表します。

そのため、「P-ZIP(Plastic ZIP)」はパッケージ材質がプラスチックのZIPということになります。

まとめ

この記事では半導体(ICやトランジスタ等)のパッケージの『ZIP』について、以下の内容を説明しました。

  • ZIPとは
  • ZIPの後に付く数字はピン数を表す

お読み頂きありがとうございました。

当サイトでは電気に関する様々な情報を記載しています。当サイトの全記事一覧は以下のボタンから移動することができます。

全記事一覧

また、記事下に当サイトの人気記事を記載しています。ご参考になれば幸いです。

スポンサーリンク