半導体やICのパッケージにはZIPやSIPなど様々な種類があります。
この記事では『ZIP』が付くパッケージの種類について詳しく説明しています。
ZIPとは
ZIP(Zigzag In-line Package)はリードがパッケージの1側面から交互にジグザグ状に出ている挿入実装用パッケージです。
パッケージの1側面からリードが出ている点はSIPと同じですが、ZIPはリードをジグザグ状にすることで、ピンピッチを短くすることができるため、長辺を短くすることが可能となります。パッケージ面を正面から見るとピンピッチは1.27mm(50ミル)ですが、プリント基板に挿入するときには2.54mm(100ミル)となります。
ピン数は12ピン~40ピンあります。
ZIPの後に付く数字はピン数を表します。例えば、ZIP12の場合、12ピンのZIPとなります。
また、ZIPの前に英文字が付くことで、「パッケージ材質」等が変わります。
補足
- 実装密度を上げるためにDIPの置き換えとして開発されました。その後、表面実装用パッケージが開発されたため、使用されることが少なくなりましたが、今でもアナログICの一部に使われています。
ピンピッチを表す英文字の追加
ZIPの前に「S」が付くと、ピンピッチが変わります。
SZIP
ZIPの前に付いている「S」は「Shrink(縮小)」を表しています。そのため、「SZIP(Shrink Zigzag In-line Package)」は基本パッケージであるZIPのピンピッチを縮小(Shrink)したパッケージということになります。その他の基本パッケージ(SOP,DIP,PGAなど)でも同様の考え方です。
外形上の機能追加を表す英文字の追加
ZIPの前に「H」が付くと、「ヒートシンク付き」のパッケージとなります。
HDIP
ZIPの前に付いている「H」は「ヒートシンク付き」を表します。
そのため、「HZIP(ZIP with Heat Sink)」はヒートシンク付きのZIPということになります。
材料を表す英文字の追加
ZIPの前に「P-」が付くと、パッケージの材質が変わります。
P-ZIP
ZIPの前に付いている「P-」は「プラスチック」を表します。
そのため、「P-ZIP(Plastic ZIP)」はパッケージ材質がプラスチックのZIPということになります。
本記事のまとめ
この記事では半導体やICのパッケージの『ZIP』について、以下の内容を説明しました。
当記事のまとめ
- ZIPとは
- ZIPの後に付く数字はピン数を表す
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