ダイオード

【ダイオードの絶対最大定格】『電流定格(IOやIFSMなど)』について!

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この記事ではダイオードの絶対最大定格について

  • 電流定格について
  • 出力電流IO
  • せん頭サージ順電流IFSM
  • 繰り返しせん頭順電流IFRM
  • ピークインパルス電流ISM
  • ピーク繰り返し逆電流IRRM

などを図を用いて分かりやすく説明しています。

以下の目次から各項目に飛べるようになっています。

【ダイオードの絶対最大定格】『電流定格』について

【ダイオードの絶対最大定格】『電流定格』について

ダイオードのデータシートの絶対最大定格を見ると電流定格が記載されています。

電流定格には「出力電流IO」、「せん頭サージ順電流IFSM」、「繰り返しせん頭順電流IFRM」、「ピークインパルス電流ISM」、「ピーク繰り返し逆電流IRRM」など様々な種類があります(データシートによって記載している種類が違います)。

この記事ではこれらの電流定格について説明しています。

出力電流IO

ダイオードの絶対最大定格に記載されている出力電流IOは、「指定条件かつ抵抗負荷における順方向電流の平均値の最大値」です。

指定条件については、波形温度が記載されています。各条件について以下に示します。

指定条件について

波形

一般的には「商用周波数(50Hz,60Hz)の正弦波または指定条件における矩形波」で規定されています。例えば、「50Hz 正弦全波 抵抗負荷」のようにデータシートに記載されています。そのため、データシートの絶対最大定格に記載されている出力電流IOは「商用周波数(50Hz,60Hz)の正弦波または指定条件における矩形波」を整流した時における「順方向電流の平均値の最大値」となります。「順方向電流の平均値の最大値」は50Hzでも60Hzでも同じ値となります。

温度

ケース温度が記載されています。例えば「Tc=115℃」のようにデータシートに記載されています。

出力電流IOの別の表記

出力電流IOはデータシート上で様々な表記がありますが全て同じ意味です。以下に別の表記を示します。

日本語の別の表記

  • 平均整流電流
  • 平均順電流

英語の別の表記

  • Average Rectified Forward Current
  • Average Rectified Output Current
  • Average Output Current
  • Average Forward Current
  • Maximum Average Forward Rectified Current
  • Maximum Average Forward Current

記号の別の表記

  • IF(AV)
  • IFAV

IOはセンタタップ型などの複合ダイオード、IF(AV)やIFAVは単体ダイオードで使用されることが多くなっています。

せん頭サージ順電流IFSM

ダイオードの絶対最大定格に記載されているせん頭サージ順電流IFSMは、「正弦半波1サイクルの非繰り返し順方向電流のピーク値」です。

正弦半波のパルス幅tPは、50Hzの時はtP=10ms、60Hzの時はtP=8.3msとなります。また、IFSM(50Hz)とIFSM(60Hz)には次式の関係があり、IFSM(50Hz)を約1.1倍するとIFSM(60Hz)の値となります。

\begin{eqnarray}
I_{FSM}(50{\mathrm{Hz}})×1.1=I_{FSM}(60{\mathrm{Hz}})
\end{eqnarray}

このせん頭サージ順電流IFSMは電源投入時に流れる突入電流に用います。ただし、非繰り返しなので、温度が指定条件(通常25℃)に戻る前に再投入して流れる突入電流には適用することはできません。1サイクル以上流れる場合には、データシートに記載してある「せん頭サージ順電流IFSM-サイクル回数特性」を参照します。以下は新電元製S3V80の「IFSM-サイクル回数特性」です。回数が多くなるにつれて、IFSMの最大値が減少していることが分かります。

また、「tP=8.3ms」未満の正弦半波の場合、データシートに記載してある「せん頭サージ順電流IFSM-パルス幅tP特性」を参照します。以下は新電元製S3V80の「IFSM-パルス幅tP特性」です。パルス幅tPが大きくなるにつれて、IFSMの最大値が減少していることが分かります。

【ダイオード】せん頭サージ順電流IFSM

IFSMに「1」がついたIFSM1というものもあります。IFSM1は「規定のパルス幅tP=1msの正弦半波1サイクルの非繰り返し順方向電流のピーク値」です。

せん頭サージ順電流IFSMの別の表記

せん頭サージ順電流IFSMはデータシート上で様々な表記がありますが全て同じ意味です。以下に別の表記を示します。

日本語の別の表記

  • せん頭順サージ電流
  • サージ順電流

英語の別の表記

  • Surge Current Non-Repetitive Current
  • Surge Forward Current
  • Peak Forward Surge Current
  • Peak Surge Forward Current
  • Non-Repetitive Forward Surge Current
  • Non-Repetitive Surge Current

繰り返しせん頭順電流IFRM

ダイオードの絶対最大定格に記載されている繰り返しせん頭順電流IFRMは、「指定条件における繰り返し順方向電流のピーク値」です。

指定条件については、波形温度(指定が無ければ25℃)が記載されています。各条件について以下に示します。

波形

一般的には「指定条件における正弦波または矩形波」で規定されています。例えば、「Square Wave, 20kHz」、「tP=10ms,Half Sine Wave」、「tP=10μs,Pulse」、「tP=1ms」のようにデータシートに記載されています。

温度

ケース温度が規定されています。例えば「Tc=115℃」のようにデータシートに記載されています。

繰り返しせん頭順電流IFRMの別の表記

繰り返しせん頭順電流IFRMはデータシート上で様々な表記がありますが全て同じ意味です。以下に別の表記を示します。

英語の別の表記

  • Peak Repetitive Forward Current
  • Repetitive Peak Forward Current
  • Repetitive Forward Surge Current

ピークインパルス電流ISM

ダイオードの絶対最大定格に記載されているピークインパルス電流ISMは、「指定条件におけるインパルス順方向電流のピーク値」です。

指定条件については、「tP=8/20μs」のようにデータシートに記載されています。

ピークインパルス電流ISMの別の表記

ピークインパルス電流ISMはデータシート上で様々な表記がありますが全て同じ意味です。以下に別の表記を示します。

英語の別の表記

  • Rated Peak Pulse Current

記号の別の表記

  • IPPM
  • IPP

実効順電流IF(RMS)

ダイオードの絶対最大定格に記載されている実効順電流IF(RMS)は、「ダイオードに流れる順方向電流の実効値の最大値」です。

この実効順電流IF(RMS)はダイオードのボンディングワイヤの限界により決まります(ボンディングワイヤの加熱は電流の実効値の2乗に比例するためです)。

実効順電流IF(RMS)の別の表記

実効順電流IF(RMS)はデータシート上で様々な表記がありますが全て同じ意味です。以下に別の表記を示します。

日本語の別の表記

  • RMS順電流

英語の別の表記

  • RMS Forward Current

記号の別の表記

  • IRMS

ピーク繰り返し逆電流IRRM

ダイオードの絶対最大定格に記載されているピーク繰り返し逆電流IRRMは、「ダイオードに流れる逆方向電流(漏れ電流)の最大値」です。

ピーク繰り返し逆電流IRRMの別の表記

ピーク繰り返し逆電流IRRMはデータシート上で様々な表記がありますが全て同じ意味です。以下に別の表記を示します。

英語の別の表記

  • Peak Repetitive Reverse Surge Current

まとめ

この記事ではダイオードの絶対最大定格ついて、以下の内容を説明しました。

当記事のまとめ

  • 電流定格について
  • 出力電流IO
  • せん頭サージ順電流IFSM
  • 繰り返しせん頭順電流IFRM
  • ピークインパルス電流ISM
  • ピーク繰り返し逆電流IRRM

お読み頂きありがとうございました。

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