この記事では体積抵抗と表面抵抗について
- 『体積抵抗』と『表面抵抗』の違い
- 『接地間抵抗』とは
などを図を用いて分かりやすく説明しています。
『体積抵抗』と『表面抵抗』の違い
体積抵抗とは、試験物の体積の抵抗値です。体積抵抗には体積抵抗値(上図の左下)と体積抵抗率(上図の右下)があります。
体積抵抗値は、その名の通り、試験物体積の抵抗値です。記号はRVで表し、単位は[Ω]です。体積抵抗値RVは、電気回路でよく出てくる単なる(電気)抵抗Rと同じです。材料分野ではこの(電気)抵抗のことを体積抵抗と呼ぶことがあります。
体積抵抗率は、試験物の単位体積(1cm3)当たりの体積抵抗値です。記号はρVで表し、単位は[Ω・cm](←オームセンチメートル)または[Ω・m](←オームメートル)で表します。抵抗率には体積抵抗率以外に表面抵抗率もありますが、単に抵抗率という場合にはこの体積抵抗率のことを意味しています。
マットや床などの体積抵抗を測定する時には、試験物の下には抵抗が非常に小さい金属板やステンレスプレート等の導体板を置き、その下には、試験物を正確に測定するために、絶縁マット等の絶縁物を置きます。
体積抵抗(体積抵抗値と体積抵抗率)については以下の記事に詳しくまとめていますので、参考にしてください。
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表面抵抗とは、試験物の表面の抵抗値です。表面抵抗には表面抵抗値(上図の左上)と表面抵抗率(上図の右上)があります。
表面抵抗値は、その名の通り、試験物の表面の抵抗値です。記号はRSで表し、単位は[Ω]です。
表面抵抗率は、試験物の単位面積(1cm2)当たりの表面抵抗値です。記号はρSで表し、単位は[Ω/sq.]または[Ω/□]であり、「オーム・パー・スクエア」と読みます。
マットや床などの表面抵抗を測定する時には、試験物の下には、試験物を正確に測定するために、絶縁マット等の絶縁物を置きます。
表面抵抗(表面抵抗値と表面抵抗率)については以下の記事に詳しくまとめていますので、参考にしてください。
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『接地間抵抗』とは
表面抵抗と体積抵抗の他に接地間抵抗というものもあります。接地間抵抗とは試験物(導電性マットや導電床)の表面とGND間の抵抗値です。
接地間抵抗の測定方法には、『RCJS-5-1』という規格に定められており、「電極と接地端子までの距離を5cm以上離す」、「電極は計測する試験物は端から5cm以上離す」等の決まりがあります。
接地間抵抗は接地可能接続間抵抗値、表面地表間の抵抗、グラウンド可能接続点間の抵抗、EPAグラウンド間抵抗とも呼ばれています。
まとめ
この記事では体積抵抗と表面抵抗について、以下の内容を説明しました。
当記事のまとめ
- 体積抵抗値とは
- 体積抵抗率とは
- 表面抵抗値とは
- 表面抵抗率とは
- 接地間抵抗とは
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