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【体積抵抗率とは】測定方法や体積抵抗値との違いについて

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体積抵抗率とは

体積抵抗率とは
物質の抵抗を単位体積(1cm3)当たりで示した値が体積抵抗率(Volume Resistivity)です。記号はρVで表します。体積抵抗率(Volume Resistivity)に”V”がついていることから、抵抗率ρの下文字に”v“が付きρVとなります。なお、体積抵抗RV(一般的な電気抵抗と同じ)と体積抵抗率ρVは異なるので注意しましょう。
体積抵抗値と体積抵抗率の違い

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体積抵抗率は物質固有の値

体積抵抗率は物質固有の値
抵抗値Rは物質の形状、サイズ、測定位置等で変わってしまいます。しかし、体積抵抗率は物質固有の値であり、多くの材料の絶対的な尺度として用いられます。つまり、物質の体積抵抗率を見れば、どんな材料が電気を通しにくいかを比較することができるのです。

体積抵抗率の式

体積抵抗率の式
物体の抵抗Rは長さLに比例し、断面積Sに反比例します。
$$ R= ρ_V\times\frac{L}{S}$$
この時の比例定数ρV を体積抵抗率といい、
$$ρ_V =R\times\frac{S}{L}=R\times RCF(V)$$
となります。
ここで、RCF(V)は体積抵抗率補正係数(Resistivity Correction Factor)といいます。これは、「材料の形状や寸法及び測定位置による影響」を補正するために用いられる係数です。試料の形状や寸法及び測定する位置により変化します。

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体積抵抗率の呼ばれ方は様々です

電気の分野では「電気抵抗率(electrical resistivity)」、物理の分野では「抵抗率(resistivity)」、電子分野では「比抵抗(specific electrical resistance)」、材料分野では「体積抵抗率」、「体積固有抵抗」と呼ばれており、分野によって表現が異なります。(*抵抗率には表面抵抗率もありますが、単に抵抗率という場合には体積抵抗率を意味します。)
これからは体積抵抗率を抵抗率と言い換えて説明します。

各物質の抵抗率について

各物質の抵抗率について
抵抗率は温度や不純物の量によって変わりますが、特に温度等の記述がない場合には、室温(20℃)での値を示します。また、半導体の電気抵抗率は不純物に強く依存します。紙などは湿度によって変化するため、抵抗率にバラツキが生じてしまいます。
抵抗率によって、電気を通しやすい「導体」、電気を通さない「絶縁体」、その中間である「半導体」に分類されますが、厳密な境界はなく、上記のように重なってしまう個所があります。

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抵抗率は温度によって変わる

抵抗率は温度によって変化します。導体・半導体・絶縁体で変化が異なるのが特徴です。
■導体の体積抵抗率
温度の上昇に伴って、大きくなります。これは、導体内にある自由電子は陽イオンにぶつかりながら移動しますが、温度が高くなればなるほど、陽イオンの振動が激しくなり、自由電子の移動を邪魔するためです。
■半導体や絶縁体の体積抵抗率
温度の増加に伴って、小さくなります。

抵抗率の単位

断面積Sの単位は[cm2]、長さLの単位も[cm]、抵抗Rは[Ω]なので、式から得られる抵抗率の単位は[Ω・cm]です。読み方は「オームセンチメートル」です。[Ω・m(オームメートル)]で表すこともあります。1[Ω・m]=100[Ω・cm]となります(“c”が「-2乗」なのでこのような関係になります)。

体積抵抗率の測定方法

体積抵抗率の測定方法
図のような構成で抵抗率を測定します。使用していない外側の電極はガード電極と呼ばれます。直流電圧Vを裏側の主電極に印加することで、内側の主電極に流れる電流Iを測定すると、体積抵抗RV
$$ R_V=\frac{V}{I}$$
となります。
裏側の主電極からガード電極に流れる電流は漏れ電流ですが、これらの電流は電流計を通らないため、体積抵抗RVの計算に使用する電流Iの大きさには影響を与えません。

ここで体積抵抗RV
$$ρ_V =R_V \times\frac{S}{L} $$
です。上式に断面積Sと長さLを求めて代入します。断面積Sは半径d/2なので、
$$S ={\pi}(\frac{d}{2})^2 $$
長さLはこの場合は厚さtになります。
したがって、体積抵抗RV
$$ρ_V =R_V \times\frac{{\pi}(\frac{d}{2})^2}{t} =R_V \times\frac{{\pi}d^2}{4t}$$
ここで、JIS K 6911の場合、d=50mmとなり、
$$ρ_V =19.635\times \frac{R_V}{t}$$
となります。

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