【LTspice】「.options plotwinsize=0」って何？

この記事ではLTspiceの「.options plotwinsize=0」について

「.options plotwinsize=0」とは
「.options plotwinsize」のデフォルト値

などを図を用いて分かりやすく説明するように心掛けています。ご参考になれば幸いです。

「.options plotwinsize=0」とは

「.options plotwinsize=0」はデータの圧縮を無効にするコマンドです。

上図に示しているのは、交流電圧V1(振幅10V、周波数1kHz)の波形表示とFFT解析結果です。「.tran解析」にて10msの時間(区間)を表示させています。

上図では、「.options plotwinsize=0」を記載していない時(左側)と記載している時(右側)のシミュレーション結果の比較を示しています。

シミュレーションでは、波形ウィンドウを右クリックして、[View]→[Mark Data Points]をクリックすることで、波形上にポイント(赤丸)を表示しています。また、波形ウィンドウを右クリックして、[View]→[FFT]をクリックすることで、FFTグラフも表示しています。

「.options plotwinsize=0」を記載していない時(左側)は、ポイントの間隔が広いことが分かります。一方、「.options plotwinsize=0」を記載している時(右側)は、データの圧縮を無効にしているため、ポイントの間隔が狭くなっていることが分かります。

また、「.options plotwinsize=0」の記載有無で、FFTの結果が異なります。「.options plotwinsize=0」を記載すると、交流電圧V1(振幅10V、周波数1kHz)のFFT解析において、1kHz以外のレベルが下がっていることが分かります。そのため、正確な測定をする際には、「.options plotwinsize=0」を記載する必要があります。

options plotwinsizeについて

「.options plotwinsize」はいくつのポイントを1つのポイントに圧縮するかを指定するコマンドです。

1～2000の範囲でポイントの圧縮率を指定することができます。

例えば、「.options plotwinsize=1000」とすると、1000ポイントが1ポイントに圧縮されるので、圧縮率が1/1000ということになります。

「.options plotwinsize」において、「=(イコール)」の後に記載する数字を「0」にすると、データの圧縮を無効にすることができます。

「.options plotwinsize」のデフォルト値

「.options plotwinsize」のデフォルト値は「1024」となります。

「.options plotwinsize」のデフォルト値の確認方法

ツールバーにある[Tools]→[Control Panel]をクリックします。

[Control Panel]をクリックすると、下図に示したようなコントロールパネルが表示されます。コントロールパネル上の「Window Size(No. of Points)」が「.options plotwinsize」のデフォルト値となります。

「Window Size(No. of Points)」の箇所に「1024」と記載されているので、「.options plotwinsize」のデフォルト値は「1024」となります。

下図に示しているのは、コントロールパネル上の「Window Size(No. of Points)」を「0」にした時(左側)と「.options plotwinsize=0」を記載している時(右側)のシミュレーション結果の比較を示しています。

シミュレーション結果が同じになっていることが分かります。このように、「Window Size(No. of Points)」を「0」にすれば、「.options plotwinsize=0」を記載したのと同じになりますが、設定を変えてしまうため、あまりオススメしません。「.options plotwinsize=0」を記載した方がよいと思います。

まとめ

この記事ではLTspiceの「.options plotwinsize=0」について、以下の内容を説明しました。