LTspiceをダウンロードした後におすすめの初期設定があります。
初期の状態では、少し回路図やグラフが見にくいのです。
今回紹介する初期設定を行えば、以下のように回路図やグラフが変わります。
★回路図
★グラフ
また、他におすすめの初期設定を紹介します。
μ(マイクロ)をu(ユー)で使用する
設定方法
- [Tools]の[Control Panel]をクリックすると、Control Panel が開きます。
- Netlist Optionsタブを選択します。
- Convert ‘μ’ to ‘u’[*]にチェックを入れます。
- OKボタンを押して終了です。
LTspiceは日本語対応していないので、μ(マイクロ)が文字化けします。そのため、μ(マイクロ)はμでなくローマ字のu(ユー)を使用します。この設定をすることで、100uと記入しても、100μと認識してくれます。
また、[Control Panel]の、各項目の後ろにある[*]は設定が保存され、次回のLTspice起動時にも有効になっているということです。
【補足】
最新バージョンのLTspice XVIIでは日本語対応され、「Convert ‘μ’ to ‘u’[*]」チェックをしなくても、μ(マイクロ)の表示が文字化けせず、使用することがでるようになりました。
回路図を閉じた時に不要なファイルを削除する
設定方法
- [Tools]の[Control Panel]をクリックすると、Control Panel が開きます。
- Operationタブを選択します。
- Automatically delete .raw files[*]にチェックを入れます。
- OKボタンを押して終了です。
シミュレーションを行うと、ログファイル(.log)やrawファイル(.raw)が自動的に生成されます。Automatically delete .raw files[*]にチェックを入れることで、シミュレーション回路図を閉じた後、ログファイル(.log)やrawファイル(.raw)が自動的に削除されます。
波形と回路図を見やすくする
Tools→Color Preferencesを選択すると、Color Palette Editorが開きます。
WaveFormでグラフの背景、グラフの軸、グラフの色などを変更することができます。Schematicで回路図の色などを変えることができます。Netlistでネットリストの色を変えることができます。
グラフについて
これから行う設定を行うと、以下のようにグラフが変わります。
背景を黒色から白色に変える
★設定方法
- Selected ItemからBackgroundを選択します(グラフの黒色の背景部分を直接クリックしても、Selected ItemがBackgroundに変更されます)。
- Selected Item Color MixのRed,Green,Blueを全て255にすると背景が白色に変わります。
- OKボタンを押して終了です
軸の色を変える
★設定方法
- Selected ItemからAxisを選択します(グラフの軸を直接クリックしても、Selected ItemがAxisに変更されます)。
- Selected Item Color MixのRed,Green,Blueを全て0にするとグラフの軸が黒色に変わります。
- OKボタンを押して終了です
波形色を変える
グラフの背景を黒から白に変更すると波形が見にくくなるので、変更することをオススメします。
★設定方法
- Selected ItemからTraceを選択します。
- Selected Item Color Mixを変更します。参考程度ですが、私は以下の表のように変えました。それぞれ好きなように変更してください。オシロスコープの波形色と一致させるとシミュレーションと実験結果の比較が分かりやすくなるのでオススメです。
- OKボタンを押して終了です
設定項目 | Red | Green | Blue |
---|---|---|---|
Trace V(1) | 255 | 0 | 0 |
Trace V(2) | 0 | 0 | 255 |
Trace V(3) | 0 | 192 | 0 |
Trace V(4) | 255 | 0 | 255 |
Trace V(5) | 255 | 192 | 32 |
Trace V(6) | 0 | 128 | 0 |
Trace V(7) | 0 | 255 | 0 |
Trace V(8) | 192 | 0 | 0 |
Trace V(9) | 160 | 128 | 0 |
Trace V(10) | 192 | 128 | 255 |
Trace V(11) | 128 | 0 | 0 |
Trace V(12) | 175 | 175 | 0 |
回路図について
変更できる色は以下の箇所になっています。
私は以下の表のように値を設定しました。
設定項目 | Red | Green | Blue |
---|---|---|---|
Wires | 0 | 128 | 0 |
Junctions | 0 | 128 | 0 |
Component body | 192 | 0 | 0 |
Graphic Flag | 192 | 0 | 0 |
Component Fill-in | 192 | 192 | 192 |
Component Text | 0 | 0 | 0 |
Flag Text | 255 | 0 | 255 |
SPICE Directive Text | 0 | 0 | 0 |
Comment Text | 0 | 0 | 175 |
Unconnect Pin | 0 | 128 | 0 |
Highlight Color | 255 | 192 | 32 |
Grid | 0 | 0 | 0 |
Graphic Annotation | 0 | 200 | 0 |
Background | 220 | 220 | 220 |
この設定を行うと、変更後はこのようになります。
ネットリストについて
デフォルトのままでよいと思います。
回路図にグリッドを追加する
View→Show Gridにチェックを入れます。チェックを入れると、回路図にグリッドが表示され回路が書きやすくなります。
グラフにグリッドを表示する
グラフ表示画面をクリックすると、タスクバーが変更されます。Plot Settings→Gridにチェックを入れると、グリッドが表示され、グラフの値が読み取りやすくなります。
回路図とグラフを横に並べる
デフォルトでは、シミュレーションを実行すると、回路図とグラフが縦に並びます。これから行う設定を行うと、上図のように、回路図とグラフを横に並べて表示することができるようになります。
★設定方法
- Simulate→Control Panelを選択する
- Operationタブをクリックし、Default Window Tile Pattern[*]をVertに変更する
- OKボタンを押して終了です