『沿面距離』の求め方について!

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この記事では『沿面距離』について

  • 『沿面距離』の求め方

などを図を用いて分かりやすく説明しています。

沿面距離の求め方

『沿面距離』の求め方
沿面距離は上表で示される最小値以上にしなければいけません。

動作電圧(実効値)によって決まります。また、汚損度材料グループによって決まります。

例えば、動作電圧(実効値)が100V、汚損度2、材料グループIIIaの場合には、沿面距離は上表より1.4mm必要となります。

次に、動作電圧(実効値)が120V、汚損度2、材料グループIIIaの場合はどうなるでしょうか。動作電圧(実効値)120Vは上表にはありません。

この場合、まずは線形補間して沿面距離を求めます。

120Vは100Vと125Vの間にあります。100Vにおける沿面距離は1.4mmで、125Vにおける沿面距離は1.5mmとなります。「100V、1.4mm」、「125V、1.5mm」で線形補間を行うと、120Vにおける沿面距離は1.48mmとなります。

その後、0.1mm単位で端数を切り上げます

0.1mm単位で端数を切り上げると、120Vにおける沿面距離は1.5mmとなります。

汚損度と材料グループについては以下の記事を参考にしてください。


『CTI(比較トラッキング指数)』とは?PTIとの違いや材料グループとの関係について
『CTI(比較トラッキング指数)』とは?PTIとの違いや材料グループとの関係について

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補足

  • この最小沿面距離は「JIS C6950-1:2012 2.10.4.3 最小沿面距離」に記載されています。
  • 強化絶縁については上表に示す値の2倍となります。
  • 材料グループが分からない場合には、材料グループIIIbを想定しなければいけません。
  • 上表にない動作電圧(実効値)の場合には、最も近い2点間で線形補間します。計算して求まった最小沿面距離は0.1mm単位で切り上げます。なお、強化絶縁に対しては、算出した基礎絶縁の数値を切り上げる前に2倍します。
  • 上表から得られた最小沿面距離が適用する最小空間距離よりも小さい場合には、最小空間距離の値を最小沿面距離の値として適用します。
  • ガラス、マイカ、上薬を塗ったセラミックまたは類似の無機材料において、最小沿面距離が適用する最小空間距離よりも大きい場合には、適用する最小空間距離の値を最小沿面距離として適用することができます。
  • 材料グループIIIbは汚損度3で630Vより高い動作電圧のところへの適用は望ましくありません。
  • コネクタの境界表面とそのコネクタ内の危険電圧に接続する導電部との間の沿面距離は、強化絶縁の要求事項に適用しなければいけません。ただし、以下の全てを満たすコネクタの場合には、沿面距離は基礎絶縁の要求事項に適合可能となります。
    ・機器に固定されているもの
    ・機器の外部エンクロージャの内側に配置されているもの
    ・使用者が交換可能な部分組み立て品で、通常動作中に正しい位置にあることが要求されるものを外した後にだけアクセス可能であるもの。
  • 機器に固定されていないコネクタを含み、コネクタ内の全ての他の沿面距離については上表に規定する最小値を適用します。

まとめ

この記事では『沿面距離』について、以下の内容を説明しました。

当記事のまとめ

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