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『空間距離』の求め方について!

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この記事では空間距離の求め方について説明します。

空間距離の求め方(まず一例から・・・)

空間距離は以下の「表2K:最小空間距離」および「表2L:追加空間距離」を用いて求めます。

表2K:最小空間距離


【空間距離】最小空間距離

表2L:追加空間距離


【空間距離】追加空間距離

「表2K:最小空間距離」について

表2Kにおいて、行は動作電圧(実効値)によって決まります。また、列は主電源過渡電圧汚損度によって決まります。

ここで一例として、動作電圧(実効値)が120V、ピーク電圧が400V、汚損度2、基礎絶縁(B)の場合の空間距離を求めてみましょう。

行は動作電圧(実効値)が120Vなので150Vの箇所を参照します。

列は、動作電圧(実効値)が120V(この時、主電源過渡電圧は1500Vとなります。詳しくは以下の主電源過渡電圧の記事を参考にしてください)、汚損度2基礎絶縁(B)の箇所を参照します。

この時点で空間距離は1.0mm必要になることが分かります。


「表2L:追加空間距離」について


その後、空間距離の加算を行います。

行は、ピーク電圧が400Vなので、474の箇所を参照します。

列は基礎絶縁(B)の箇所を参照します。

この結果、追加空間距離は0.3mmであることが分かります。

したがって、必要な空間距離は「表2K:最小空間距離」で求まった1.0mmと「表2L:追加空間距離」で求まった0.3mmを加算して1.3mmとなります。

一次回路の空間距離の求め方

表2K:最小空間距離


【空間距離】最小空間距離

表2L:追加空間距離


【空間距離】追加空間距離
一次回路内一次回路と接地部との間一次回路と二次回路の間の絶縁に対しては、空間距離は以下のように求めます。

実効値300V(420Vピーク)を超えない交流電源に対して

  • ピーク動作電圧が交流電源電圧のピーク値を超えない場合
  • 最小空間距離は表2Kから決定されます。

  • ピーク動作電圧が交流電源電圧のピーク値を超える場合
  • 表2Kの最小空間距離、および表2Lの追加空間距離の和となります(この記事冒頭の一例はこの場合を想定していました)。

実効値300V(420Vピーク)を超える交流電源に対して

最小空間距離は表2Kから決定されます。

「表2K:最小空間距離」の補足

  • 表内のFは機能絶縁、Bは基礎絶縁、Sは付加絶縁、Rは強化絶縁を意味しています。
  • 括弧内の値は、「附属書R.2 空間距離の緩和」に示されている例と同等の品質保証を備えた品質プログラムに従って製造している場合に限り、基礎絶縁、付加絶縁、または強化絶縁に適用することができます。二重絶縁および強化絶縁は、電気絶縁耐力に関するルーチン試験を実施し、合格しなければいけません。
  • ピーク動作電圧が交流電源のピーク値を超える場合、最も近い2点間で線形内挿法を用いて算出することができます。この場合、算出した最小空間距離の値は0.1mm単位で端数を切り上げる必要があります。
  • 汚損度1の場合は、「2.10.10 汚損度1環境及び絶縁コンパウンドについての試験」に合格することは要求されません。

「表2L:追加空間距離」の補足

  • ピーク動作電圧を超える電圧値は線形外挿法を用いて算出することができます。
  • ピーク動作電圧の中間の電圧値は、最も近い2点間で線形内挿法を用いて算出することができます。この場合、算出した追加空間距離の値は0.1mm単位で端数を切り上げる必要があります。
  • 括弧内の値は、表2Kのカッコ内の値を使用する場合機能絶縁に対する場合に適用します。
  • 異常時の機能絶縁の要求事項に適合している限り、機能絶縁に対する最小空間距離はありません。
  • 表2Lを用いて得られる最小空間距離の値は、平等電界および不平等電界に対して要求される値の間にあります。その結果、本質的に不平等電界の場合は、該当する耐電圧試験に合格しない場合があります。
  • 汚損度1の場合は、「2.10.10 汚損度1環境及び絶縁コンパウンドについての試験」に合格することは要求されません。

補足

この一次回路の空間距離の求め方については「JIS C6950-1:2012 2.10.3.3 一次回路の空間距離」に記載されています。

二次回路の空間距離の求め方

表2M:二次回路の最小空間距離


【空間距離】二次回路の最小空間距離
二次回路の空間距離は表2Mによって決定します。
表2Mで用いるピーク動作電圧は次のいずれかの値とします。

  • 正弦波電圧のピーク値
  • 非正弦波電圧の測定したピーク値

表2Mで用いる最大過渡過電圧は次のいずれかの高い方の値とします。

  • 2.10.3.6 交流主電源からの過渡電圧」または「2.10.3.7 直流主電源からの過渡電圧」に従って決定した主電源からの最大過渡電圧
  • 2.10.3.8 ネットワーク線及びケーブル分配システムからの過渡電圧」に従って決定したネットワーク線からの最大過渡電圧

「表2M:二次回路の最小空間距離」の補足

  • 表内のFは機能絶縁、Bは基礎絶縁、Sは付加絶縁、Rは強化絶縁を意味しています。
  • 最も近い2点間で線形内挿法を用いて算出することができます。この場合、算出した最小空間距離の値は0.1mm単位で端数を切り上げる必要があります。
  • 空間経路の一部が材料グループI以外の物質表面に沿っている場合は、試験電圧は空隙および材料グループIをまたがる部分だけに適用します。他の絶縁材表面に沿った経路の部分はバイパスします。
  • 括弧内の値は、「附属書R.2 空間距離の緩和」に示されている例と同等の品質保証を備えた品質プログラムに従って製造している場合に限り、基礎絶縁、付加絶縁、または強化絶縁に適用することができます。二重絶縁および強化絶縁は、電気絶縁耐力に関するルーチン試験を実施し、合格しなければいけません。
  • 汚損度1の場合は、「2.10.10 汚損度1環境及び絶縁コンパウンドについての試験」に合格することは要求されません。
  • ピーク2500Vを超える過渡過電圧は「表2K:最小空間距離」または「附属書G 最小空間距離を決める代替手段」に従う必要があります。
  • 次のいずれかの試験条件で「5.2 耐電圧の5.2.2 試験手順」に従って電気絶縁耐力試験に合格する場合は、二次回路での1400Vを超えるピーク動作電圧に対する最小空間距離は5mmとします。
    1. 実効値がピーク動作電圧の106%となる交流試験電圧(試験電圧のピーク値はそのピーク動作電圧の150%となります)
    2. ピーク動作電圧の150%に等しい直流試験電圧

補足

二次回路の空間距離の求め方については「JIS C6950-1:2012 2.10.3.4 二次回路の空間距離」に記載されています。

まとめ

この記事では『空間距離』について、以下の内容を説明しました。

当記事のまとめ

    • 『空間距離』の求め方

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