【LTspice】グローバルノードを宣言する『.globalコマンド』の使い方

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グローバルノードを宣言する.globalコマンドについて説明します。

『.globalコマンド』とは

『.globalコマンド』で宣言したノードは、グローバルノードとなり、サブサーキット内でも使用することができるようになります。例えば、

.global VDD

と記述すると、ノードVDDはグローバルノードとなり、サブサーキット内でも使用することができるようになります。すなわち、ノードVDDは全ての回路内で使用することができるようになります。

補足

『.globalコマンド』が必要ないグローバルノードがあります。それは「0」です。ネットリストにおいて「0」はGNDを表します。この「0」はサブサーキット内でもサブサーキット外でもGNDを表します。また「$G_」という書式のノードも『.globalコマンド』が必要ないグローバルノードです。

『.globalコマンド』の構文

『.globalコマンド』の構文は以下のようになっています。

.global <ノード名1> [<ノード名2>…]

構文において「<」と「>」で囲まれたパラメータは省略できません。また、「[」と「]」で囲まれたパラメータは省略できます。

『.globalコマンド』の使用例

『.globalコマンド』を使用したネットリスト
上図に『.globalコマンド』を使用してノードVCCをグローバルノードとしたネットリストを示しています。

サブサーキットInvtrの外では

V1 VCC 0 5

と記述しています。これは、ノードVCCとGND(0)に値が5Vの電圧源V1を接続することを示しています。すなわち、ノードVCCの電圧は5Vとなります。

一方、サブサーキットInvtrの中では、

R1 VCC OUT 1k

と記述しています。これは、ノードVCCとノードOUTに1kΩの抵抗R1を接続することを示しています。ノードVCCはグローバルノードなので、サブサーキットの外に記述したノードと共通であり、ノードVCCは5Vとなります。このように、サブサーキット内でもVCCが使用可能になります。なお、ノードOUTはグローバルノードではないため、サブサーキット内でしか使用することができません。

補足ですが、上のネットリストを回路図に描くと以下のようになります。
『.globalコマンド』を使用したシミュレーション
回路図では、『.globalコマンド』を回路図上に記述していますが、サブサーキットのネットリストの中に『.globalコマンド』入れても問題ありません。

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