フレミングの右手の法則と左手の法則の『違い』と『覚え方』!

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この記事では「フレミングの右手の法則」と「フレミングの左手の法則」の違い覚え方について図を用いて詳しく説明しています。

右手と左手のどっちを使うんだっけな?という疑問を解決します。

フレミングの右手の法則と左手の法則の違い

フレミングの右手の法則と左手の法則の違い

フレミングの右手の法則」と「フレミングの左手の法則」の法則の違いを上図に示しています。

後ほど詳しく説明しますが、各法則の要点を以下に示します。

フレミングの左手の法則

ある磁界中において、導体に電流が流れた時に、導体が受ける(電磁力)の向き』を求める時に用います。電磁力\(F\)は次式で表されます。

\begin{eqnarray}
F&=&IBl{\mathrm{[N]}}\\
\\
F&:&電磁力{\mathrm{[N]}}\\
I&:&導体に流れる電流{\mathrm{[A]}}\\
B&:&磁束密度{\mathrm{[T]}}\\
l&:&導体の長さ{\mathrm{[m]}}\\
\end{eqnarray}

フレミングの右手の法則

ある磁界中において、導体が移動した時に、導体に発生する起電力(誘導起電力)の向き』を求める時に用います。誘導起電力\(e\)は次式で表されます。

\begin{eqnarray}
e&=&vBl{\mathrm{[V]}}\\
\\
e&:&誘導起電力{\mathrm{[V]}}\\
v&:&導体の速度{\mathrm{[m/s]}}\\
B&:&磁束密度{\mathrm{[T]}}\\
l&:&導体の長さ{\mathrm{[m]}}\\
\end{eqnarray}

要は、導体に電流が流れている時左手導体が移動している時右手を使います。

要点

  • 磁力線の方向(磁束密度の方向)電流の方向が分かっている時
  • フレミングの左手の法則を用いると、電磁力の方向が分かる!

  • 磁力線の方向(磁束密度の方向)導体の移動方向が分かっている時
  • フレミングの右手の法則を用いると、誘導起電力の方向が分かる!

ではこれから各法則について詳しく説明していきます!

フレミングの左手の法則

フレミングの左手の法則

上図に示すように、左手の中指人差し指親指が直角(90°)になるようにします。

左手の各指は以下の方向を表しています。

左手の各指の方向

  • 中指:導体に流れる流の方向
  • 人差し指力線の方向(磁束密度の方向)
  • 親指:電磁の方向

フレミングの左手の法則の覚え方

中指は「流」人差し指は「力線」親指は「の方向を表しており、それぞれ一文字ずつ取り、「」となります。

そのため、中指から順番に『(電流の向き)(磁力線の向き)(力の向き)』と覚えます。左手を見ながら何度も「電・磁・力」と言って覚えましょう!

また、親指から順番にドラマや映画などで馴染みのあるFBI(アメリカの米国の連邦捜査局)という覚え方もあります。Fは「力の向き」Bは「磁力線の向き」Iは「電流の向き」を表します。

」は中指からの順番、「FBI」は親指からの順番となっているので注意してくださいね。

補足

  • フレミングの左手の法則は英語では『Fleming's left hand rule』と書きます。
  • フレミングの左手の法則は電動機(モーター)が回転する仕組みを理解するのに役立ちます。

フレミングの右手の法則

フレミングの右手の法則

上図に示すように、右手の中指人差し指親指が直角(90°)になるようにします。

右手の各指は以下の方向を表しています。

右手の各指の方向

  • 中指:誘導起電力の方向
  • 人差し指力線の方向(磁束密度の方向)
  • 親指:導体の移動方向

フレミングの右の法則の覚え方

誘導起電力の方向は「流が流れる方向と同じ」導体の移動方向は「導体の移動方向にが加わっている」と考えると、フレミングの左手の法則と同じ覚え方にすることができます。

中指は「流」人差し指は「力線」親指は「の方向を表しており、それぞれ一文字ずつ取り、「」となります。

そのため、中指から順番に『(電流の向き)(磁力線の向き)(力の向き)』と覚えます。

補足

  • フレミングの右手の法則は英語では『Fleming's right hand rule』と書きます。
  • フレミングの右手の法則は発電機の原理を知るのに役立ちます。
  • フレミングの右手の法則と左手の法則はイギリスの物理学者である『ジョン・アンブローズ・フレミング(Sir John Ambrose Fleming)』によって考案された法則です。
  • 日本語では右(み)が誘導起電力(ゆうどうでんりょく)、英語ではRight(右)がGenerator(発電機)という語呂合わせもあります。

本記事のまとめ

この記事では『フレミングの右手の法則』と『フレミングの左手の法則』について、以下の内容を説明しました。

当記事のまとめ

  • フレミングの右手の法則と左手の法則の違い
  • フレミングの左手の法則の覚え方
  • フレミングの右手の法則の覚え方

お読み頂きありがとうございました。

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