LTspiceではシミュレーション波形の設定(表示波形、横軸の範囲、縦軸の範囲など)を保存することができます。
保存することによって、プローブを用いた電圧と電流の観測を省略することができます。
シミュレーション波形の設定はpltファイル(*.plt)で保存されています。
この記事では、
- シミュレーション波形の設定保存方法
- シミュレーション波形の設定読み込み方法
- pltファイルとは何か?
を説明します。
シミュレーション波形の設定保存方法
今回は、上図の回路でシミュレーションを行います。上図の回路は振幅10V、周波数1Hzの入力電圧V1を3つの抵抗(R1、R2、R3)で分圧しています。また、回路図上に3つのノード(VIN、V1、V2)を接続し、シミュレーションは「.tran 10」で10秒間観測しています。
この回路において、実際にシミュレーション波形の設定を保存してみます。
- まず、シミュレーションを実行後、ノードV1とV2の波形を別々のパネルに表示しています(一例ですので、どの波形でも構いません)。表示後、横軸を0s~2s、縦軸を-10V~10Vに変更しています。
- 波形画面上で右クリックを押して、「File→Save Plot Setting As」を選択します(メニューバーにあるPlot Setting→Save Plot Setting」を選択してもOKです)。
- ”Save Plot Setting”メニューが表示されます。ここで、任意のファイル名を入力して「保存」ボタンを押します。保存先は回路図のファイル(拡張子が「asx」のファイル)と同じフォルダにします。今回は、「V1&V2(0~1s,-10~10V).plt」というファイル名にしました。
これでシミュレーション波形の設定保存は終了となります。
シミュレーション波形の設定読み込み方法
先ほどと同じ回路において、入力電圧V1の振幅を5Vに変更した時のシミュレーションを実行した後に、シミュレーション波形の設定を読み出します。
- シミュレーションを実行すると、先ほどの設定(横軸を0s~2s、縦軸を-10V~10V)が初期化されています。
- 波形画面を選択し、メニューバーからPlot Setting→Open Plot Settings File」を選択します。
- ”Read Plot Setting File” メニューが表示されます。ここで、任意のファイルを選択して、「開く」ボタンを押します。今回は、先ほど保存した「V1&V2(0~1s,-10~10V).plt」を選択しています。
- すると、先ほど設定したノードV1とV2の設定が反映されます。この際、横軸が0s~2s、縦軸が-10V~10Vになっていることが確認できます。このようにpltファイルを読み出すことで、シミュレーション毎に軸設定を行う手間が省けます。
pltファイルとは
拡張子が「plt」のpltファイル(*.plt)はシミュレーション波形の設定を保存するファイルです。拡張子が「asx」の回路図ファイルと同じフォルダに入れてシミュレーションを実行すると、シミュレーション波形の設定を読み出すことができます。