トランジスタの足配置について!ECB(エクボ)で覚えよう!

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バイポーラトランジスタにはコレクタ(C)、エミッタ(E)、ベース(B)の3本の足があります。この足配置がやっかいなのです。回路を作る際や回路を見る場合、トランジスタの足配置に毎回悩みます。ECB(エクボ)の順番は覚えているのですが、どの方向から見てECB(エクボ)なのかを忘れてしまうのです。なので、今回まとめて見ました。これから詳しく紹介します。

一般的な足配置

一般的な足配置

定番の2SC1815や2SA1015等のTO-92の場合

TO-92の場合
TO-92とはトランジスタのパッケージの種類のことです。2SC(NPN型小信号用トランジスタ)、2SA(PNP型小信号用トランジスタ)のどちらの場合でも、丸みがなく平べったい面を正面にして左からECBの順番です。日本では昔から「エクボ」と覚える人が多いです。型番が印字されている面を正面にして左からECBの順番で覚えるのも良いですが、TO-220(FM)の場合だと当てはまりません。そのため、平べったい面を正面にして左からエクボと覚えることをオススメします。

2SC3694や2SC1015等のTO-220(FM)の場合

TO-220(FM)の場合
TO-220(FM)もTO-92と同じく、平べったい面を正面にして左からECBの順番です。型番が印字されている面だと右からECBになります。ちなみに、TO-220の後にFやFMが付くのは「フルモールド」という意味です。これはトランジスタが端子以外完全に絶縁されていることを指します。

2SC2712や2SA1162等のSOT-23の場合

SOT-23の場合
上から見て右からECBです。チップの場合は左からではなく、右からになります。間違えやすいので注意しましょう。

SOT-223の場合

SOT-223の場合
こちらは、SOT-23の場合と同じく、上から見て右からECBになります。ただし、一番左にエミッタ(E)が追加されているので注意しましょう。

例外の足配置があるので注意

先ほど足配置について説明しましたが、例外の場合があります。真ん中がベース(B)になっているトランジスタ、平べったい面を正面にして右からECBになっているトランジスタなどがあるのです。そのため、トランジスタを差し替える時、足配置が確実に分からない場合は、データシートをきちんと参照しましょう。

例外の足配置の一例

以下のトランジスタは足配置が異なります。詳しくはデータシートを参照してください。
★真ん中がベース(B)になっているEBCのタイプ
PN2222、2N2222A、2N3904
★右からECBになっているタイプ
2SC1312、2SA725
★順番がバラバラのCBEのタイプ
BC337

【補足】ゲルマニウムトランジスタの場合

ゲルマニウムトランジスタの場合
40~50年ほど前に使用され、今ではほとんど使用されることがないゲルマニウムトランジスタ(2SA235、2SB77など)は足配置が異なります。ちなみに、ゲルマニウムトランジスタは熱に弱い、VBEがシリコンと比較して低い(0.2V程度)等の特徴があります。ゲルマニウムトランジスタにはコレクタマークが本体についています。コレクタマークとはコレクタを表すCの文字、赤丸、緑点、三角マーク等のことです。このマークがある個所がコレクタ(C)で、真ん中はベース(B)、残りの足はエミッタ(E)となります。順番がCBEとなっており、一般的なECBとは異なるので注意しましょう。

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