プリント基板上のランドを『サーマルランド』にすることによって、はんだ付け時の温度低下を防ぐことができます。
この記事ではこのサーマルランドについて説明します。
サーマルランドとは
サーマルランドとは、ベタパターンにあるランドに対して、接続用のランドとベタパターンの間にクリアランスを設けて、接触面積を小さくするためのランドです。上図の右側に示すような形状をしています。
サーマルランドのことを『サーマルリング』または略して『サーマル』と呼ぶこともあります。また、サーマルランドを施す処理のことを『サーマル処理』と呼ぶこともあります。
サーマル処理を施してない通常のランドの場合、電源ラインやグラウンド等の面積の広いベタパターンに部品をはんだ付けすると、熱がベタパターンに奪われてしまい、はんだが溶けづらくなります。その結果、実装不良を引き起こす場合があります。
そこで、サーマルランドにすることにより、ベタパターンに熱を伝わりにくくすることができるため、部品のはんだ付け時の温度低下を防ぐことができます。その結果、はんだが溶けやすくなります。特に熱容量の大きい部品(ヒートシンクやトランスなど)に対してサーマルランドは有効です。
補足
- サーマルランドは英語では「Thermal Land」と書きます。
- 電流容量を増やすために、あえてサーマルランドにしない場合もあります。
まとめ
この記事では、プリント基板上にある『サーマルランド』について、以下の内容を説明しました。
- 『サーマルランド』の形状と特徴
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