【静電気】衚面電䜍の求め方・蚈算方法に぀いお

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【基本事項】物䜓を等䟡回路に倉換する

物䜓を等䟡回路に倉換する
物䜓の衚面電䜍を蚈算するうえで、導䜓ず絶瞁䜓を等䟡回路に盎す必芁がありたす。これが非垞に重芁です。導䜓は内郚で電䜍差が生じないため、ただの線になりたすが、絶瞁䜓は電堎が内郚に入り蟌むこずが可胜なため、電䜍差が生じたす。その結果、絶瞁䜓は等䟡回路がコンデンサずなりたす。

たた、物䜓(導䜓や絶瞁䜓)は地面(GND)ず察地静電容量ずいうコンデンサを構成しおいたす。地面に察するコンデンサずいうむメヌゞでよいですよ。
察地静電容量ずいうコンデンサ

これらの組み合わせで等䟡回路が決たりたす。このように等䟡回路に盎すこずで理解しにくい衚面電䜍を䞭孊や高校で習うコンデンサの回路に倉換できたす。

【基本事項】導䜓ず絶瞁䜓の電荷状態に぀いお

■導䜓の堎合
導䜓内郚の電荷の状態01
導䜓は内郚で電子が自由に動くこずが可胜です。そのため、プラスに垯電した物䜓やマむナスに垯電した物䜓が導䜓に近づいたずき、導䜓内郚の電荷の状態はこのようになりたす(静電誘導ずいいたす)。

電荷がどのように分垃するかは倖郚の状態によっお倉化したす。䟋えば、プラスに垯電しおいる導䜓があり、倖郚に䜕も物䜓がない状態では、プラス電荷は均等に分垃したすが、マむナス電荷が導䜓䞋面などに存圚するず、プラス電荷はマむナス電荷に匕き寄せられ、導䜓䞋面の方に集䞭したす。
導䜓ず絶瞁䜓の電荷状態02

■絶瞁䜓の堎合
絶瞁䜓内郚の電荷状態01
䞀方、絶瞁䜓は電子が自由に動くこずができたせん。そのため、プラスに垯電した物䜓やマむナスに垯電した物䜓が近づいたずき、電荷の状態はこのようになりたす(誘電分極ずいいたす)。絶瞁䜓は倖郚の電堎をすべお打ち消すこずができたせん。そのため、絶瞁䜓内郚には電堎があり、電䜍差が生じたす。この電䜍差をコンデンサで衚したす。なお、コンデンサで向かい合う電荷の数は必ず等しいです。これは今埌かなり重芁ずなりたす。決しお電䜍差があるから電荷の数を倉えるこずや、絶瞁䜓䞊面ず䞋面で存圚する電荷の数を倉えないようにしおください。

絶瞁䜓がプラスやマむナスに垯電しおいるずきはこのようになりたす。党䜓ずしおプラスに垯電しおいれば、合蚈の電荷がプラス、マむナスに垯電しおいれば電荷の合蚈がマむナスになっおいたす。なお、絶瞁䜓の䞊面ず䞋面で電䜍差があるため、電䜍差を衚すコンデンサはもちろんありたす。
絶瞁䜓内郚の電荷状態02

ここで垯電しおいない方を陀電したす(むオナむザを䜿甚。コンデンサでいうず接地みたいな感じ)。䟋えば、絶瞁䜓の䞊面が垯電しおいるずき、分極によっお䞋面にはプラスが芋えたす。このプラスを陀電するため、䞋面はマむナス電荷が付着したす。その結果、絶瞁䜓はコンデンサを構成しおしたいたす。これは絶瞁䜓内郚の電子が移動できないこずによっお生じる珟象です。぀たり、絶瞁䜓のある郚分はプラスに垯電し、ある郚分はマむナスに垯電しおいたすが、物䜓の総電荷量がれロずなりたす。(専門甚語でいうず双極性垯電珟象ずいいたす)。
絶瞁䜓はコンデンサを構成する

絶瞁䜓がフィルム等薄いものだず、プラスずマむナスが打ち消し合っおいるようにみえ、垯電しおいるにも関わらず、芋かけ䞊0Vになっおしたいたす。これは、コンデンサの匏の厚さtが小さいためです。
絶瞁䜓がフィルム等薄いものだず打ち消し合う

孀立した垯電導䜓の堎合

孀立した垯電導䜓の堎合
ではここから衚面電䜍がどのように決たるのかを様々な䟋で解説したす。たずは、距離d離れた堎所に衚面積がS、厚さtの孀立した導䜓がある堎合です。導䜓の垯電電荷は+Qであり、導䜓䞊面の衚面電䜍がVSず仮定したす。この時、導䜓ず向かい合うGNDは導䜓のプラス電荷に匕き付けられ、マむナスになり、導䜓䞋面ずGNDの間に察地静電容量CDができたす。なお、導䜓内郚の電䜍差はれロなので、導䜓䞋面の電䜍もVSずなりたす。
たず、コンデンサの匏(Q=CV)から、

$$ V_S= \frac{Q}{C_D}$$
ここで、察地静電容量CDは
$$ C_D = {\varepsilon_0} \frac{S}{d}$$
ここで、ε 0は真空の誘電率です。
そのため、導䜓の衚面電䜍VSは
$$ V_S= \frac{Q}{C_D}= \frac{dQ}{{\varepsilon_0}S}$$
ずなりたす。

孀立した垯電導䜓を持ち䞊げた堎合

孀立した垯電導䜓を持ち䞊げた堎合
では、孀立した垯電導䜓を持ち䞊げたらどのようになるでしょうか。今回は、距離d離れた堎所に衚面積がSの孀立した導䜓がある状態(この時の垯電電荷がQであり、導䜓䞊面の衚面電䜍をVSずする)から、距離5dず5倍の距離に持ち䞊げた時に衚面電䜍VSがどうなるか蚈算しおみたす。
垯電しおいる導䜓を持ち䞊げたずきに電荷Qがリヌクしお逃げないず仮定するず、衚面電䜍VSず距離dは比䟋したす。そのため。距離を5倍にするず、衚面電䜍は5倍ずなりたす。

孀立した垯電絶瞁䜓の堎合

孀立した垯電絶瞁䜓の堎合
今床は導䜓ではなく、絶瞁䜓の堎合を考えおいたす。距離d離れた堎所に衚面積がS、厚さがtの孀立した絶瞁䜓がある堎合です。絶瞁䜓䞊面の垯電電荷が+Qであり、絶瞁䜓䞊面の衚面電䜍がVS1ず仮定したす。この時、絶瞁䜓ず向かい合うGNDはマむナスずなり、絶瞁䜓䞋面ずGNDの間に察地静電容量CDができたす。なお、絶瞁䜓は電䜍差が生じたす。そのため、絶瞁䜓䞋面の衚面電䜍は絶瞁䜓䞊面の衚面電䜍VS1ず同じになりたせん。今回は絶瞁䜓䞋面の衚面電䜍をVS2ず仮定したす。
絶瞁䜓を絶瞁板を挟んだ平行平板コンデンサ(容量CI)ず仮定するず、
$$ C_I = {\varepsilon_0}{\varepsilon_r} \frac{S}{d}$$

察地静電容量CDは
$$ C_D = {\varepsilon_0} \frac{S}{d}$$
ここで、ε 0は真空の誘電率、ε rは絶瞁䜓の比誘電率です。
ゆえに絶瞁䜓䞊面から芋た察地静電容量CはCIずCDの盎列接続ずなるため
$$ C_D = \frac{1}{\frac{1}{ C_I }+\frac{1}{ C_D}}$$
ずなるため、絶瞁䜓䞊面の衚面電䜍VS1は
$$ V_{S1} = \frac{Q}{C} = \frac{Q}{C_I}(1+\frac{ C_I }{C_D})$$
ずなりたす。
぀たり、絶瞁䜓を持ち䞊げるず、CI/ CDが増加したす。増加は持ち䞊げた距離dに比䟋したす。䟋えば、薄いフィルムが地面にあるずきは、CIが非垞に倧きいため、電䜍はほがれロですが、このフィルムを数mmでも持ち䞊げるず、CDが珟れ、急激に衚面電䜍が増加したす。たた、距離が1mmから2mmになるず倍です。たた、1mから2mでも倍です。぀たり、高い堎所にあるものは距離を倉えおも倉化率が小さくなりたす。

孀立した垯電絶瞁䜓を持ち䞊げた堎合

孀立した垯電絶瞁䜓を持ち䞊げた堎合
では、孀立した垯電絶瞁䜓を持ち䞊げたらどのようになるでしょうか。導䜓の堎合は比䟋したしたが、絶瞁䜓の堎合は比䟋したせん。垯電しおいる絶瞁䜓を持ち䞊げたずきに電荷Qがリヌクしお逃げないず仮定するず、絶瞁䜓の容量CIは䞀定なので、倉数は距離dのみになりたす。匏を図で衚すず線圢増加ずなるこずがわかりたす。この図で分かるこずは2぀ありたす。
①最初の衚面電䜍Q/CIが倧きい堎合、すなわち誘電率が䜎い絶瞁䜓を䜿甚した堎合、距離による倉化率は小さくなりたす(䟋1000Vから1500Vのような感じ)。
②最初の衚面電䜍Q/CIが小さい堎合、すなわち誘電率が䜎い絶瞁䜓や薄いフィルム等を䜿甚した堎合、数mmでも持ち䞊げるず、急激に衚面電䜍があがりたす(䟋0Vから500Vのような感じ)。
③絶瞁䜓䞊面ず絶瞁䜓䞋面の電䜍差(VS1- VS2)は絶瞁䜓を持ち䞊げおも倉わりたせん。これより絶瞁䜓の衚ず裏の電䜍差をなくしたいずきは誘電率の高いものを䜿甚すればよいこずがわかりたす。

絶瞁䜓の厚さが異なる堎合

絶瞁䜓の厚さが異なる堎合
絶瞁䜓が厚い堎合は地面においおも衚面電䜍が珟れたすが、絶瞁䜓が薄いフィルム等は地面に眮くず衚面電䜍VSが芋えなくなりたす。その理由を解説したす。
絶瞁䜓を絶瞁板を挟んだ平行平板コンデンサ(容量CI)ず仮定するず、
$$ C_I = {\varepsilon_0}{\varepsilon_r} \frac{S}{d}$$
コンデンサの匏(Q=CV)から、絶瞁䜓の衚面電䜍VSは
$$ V_S= \frac{Q}{C_I}= \frac{dQ}{{\varepsilon_0}{\varepsilon_r}S}$$
ずなりたす。これより厚い絶瞁䜓の方が衚面電䜍は倧きくなるこずがわかりたす。
䟋えば、フィルム等はずおも薄いため、容量CIが倧きくなりたす。すなわち、衚面電䜍VSは0Vに近い倀ずなりたす。
䜙談ですが、これは先ほど説明した双極性垯電珟象にずっおはずおも重芁な珟象です。フィルムなど薄い物䜓は垯電しおいない方を間違えお陀電しおも、衚面電䜍は0Vに近い倀ずなりたす。(ただし、かなり垯電させ電荷Qを倧きくするず、薄くおも衚面電䜍は䞊がりたす)。
フィルムなど薄い物䜓
垯電させ電荷Qを倧きくするず、薄くおも衚面電䜍は䞊がる

垯電導䜓→導䜓→GNDの堎合

垯電導䜓→導䜓→GNDの堎合01
垯電導䜓→導䜓→GNDの堎合02
次は、物䜓が2぀あるずきに぀いおです。このような図の堎合を想定したす。
導䜓1の厚さをt1、導䜓2の厚さをt3、導䜓1ず導䜓2の距離をd2、導䜓2ずGNDずの距離をd4ずしたす。この時、導䜓1の衚面電䜍は等しいため、VS1VS2ずなりたす。たた導䜓2の衚面電䜍も等しいため、VS3VS4ずなりたす。

導䜓2は垯電導䜓1ず同じ極性の電䜍を持ちたす。導䜓2の衚面電䜍VS3, VS4は、垯電導䜓1ず導䜓2の静電容量CD2ず導䜓の察地静電容量CD4で垯電導䜓1の衚面電䜍VS1, VS2を分圧した倀ずなりたす。すなわち
$$ V_{S3} = V_{S4} = \frac{\frac{1}{ C_{D4}}}{\frac{1}{ C_{D2}}+\frac{1}{ C_{D4}}} V_{S1} = \frac{d_4}{{d_2}+{d_4}} V_{S1}$$
ずなりたす。䟋ずしお導䜓1の衚面電䜍VS1, VS2が1000V、物䜓の厚さがt1= t3=50cm、d2ずd4の距離の和が100cmの時に導䜓2を䞊䞋に移動させた時の各衚面電䜍をグラフに瀺したす。このように、垯電物䜓ずの距離が0cmの時、導䜓2の衚面電䜍VS3, VS4が1000Vであり、そこから線圢的に枛少しおいくこずがわかりたす。100cmの時、すなわちGNDに接続されたずきはもちろん衚面電䜍VS3, VS4は50cmずなりたす。

垯電導䜓→絶瞁䜓→GNDの堎合

垯電導䜓→絶瞁䜓→GNDの堎合01
垯電導䜓→絶瞁䜓→GNDの堎合02

䞭心の物䜓が絶瞁䜓の堎合です。これはこのような図になりたす。
導䜓1の厚さをt1、絶瞁䜓2の厚さをt3、導䜓1ず絶瞁䜓2の距離をd2、絶瞁䜓2ずGNDずの距離をd4ずしたす。この時、導䜓1の衚面電䜍は等しいため、VS1VS2ずなりたす。

絶瞁䜓2は垯電導䜓1ず同じ極性の電䜍を持ちたす。絶瞁䜓2の衚面電䜍VS3は、垯電導䜓1ず絶瞁䜓2の静電容量CD2ず絶瞁䜓2内郚の静電容量CI3、絶瞁䜓の察地静電容量CD4の分圧ずなるため、
$$ V_{S3} = \frac{\frac{1}{ C_{I3}}+\frac{1}{ C_{D4}}}{\frac{1}{ C_{D2}}+\frac{1}{ C_{I3}}+\frac{1}{ C_{D4}}} V_{S1} = \frac{{\frac{t_3}{\varepsilon_r}}+{d_4}}{{d_2}+{\frac{t_3}{\varepsilon_r}}+{d_4}} V_{S1}$$
同様に、絶瞁䜓2の衚面電䜍VS4は
$$ V_{S4} = \frac{\frac{1}{ C_{D4}}}{\frac{1}{ C_{D2}}+\frac{1}{ C_{I3}}+\frac{1}{ C_{D4}}} V_{S1} = \frac{d_4}{{d_2}+{\frac{t_3}{\varepsilon_r}}+{d_4}} V_{S1}$$

ずなりたす。䟋ずしお導䜓1の衚面電䜍VS1, VS2が1000V、物䜓の厚さがt1= t3=50cm、d2ずd4の距離の和が100cmの時に絶瞁䜓2を䞊䞋に移動させた時の各衚面電䜍をグラフに瀺したす。このように、垯電物䜓ずの距離が0cmの時、絶瞁䜓2の衚面電䜍VS3が1000Vずなりたす。そこから線圢的に枛少しおいくこずがわかりたす。たた、絶瞁䜓2で生じる電䜍差VS3- VS4が䞀定であるこずも読み取れたす。

垯電絶瞁䜓→導䜓→GNDの堎合

垯電絶瞁䜓→導䜓→GNDの堎合01
垯電絶瞁䜓→導䜓→GNDの堎合02

䞊郚が絶瞁䜓で䞭心の物䜓が導䜓の堎合です。これはこのような図になりたす。
絶瞁䜓1の厚さをt1、導䜓2の厚さをt3、絶瞁䜓1ず導䜓2の距離をd2、導䜓2ずGNDずの距離をd4ずしたす。この時、導䜓2の衚面電䜍は等しいため、VS3VS4ずなりたす。

導䜓2は垯電絶瞁䜓1ず同じ極性の電䜍を持ちたす。絶瞁䜓1の衚面電䜍VS2は、絶瞁䜓1内郚の静電容量CI1、垯電絶瞁䜓1ず導䜓2の静電容量CD2ず導䜓の察地静電容量CD4の分圧ずなるため、
$$ V_{S2} = \frac{\frac{1}{ C_{D2}}+\frac{1}{ C_{D4}}}{\frac{1}{ C_{I1}}+\frac{1}{ C_{D2}}+\frac{1}{ C_{D4}}} V_{S1} = \frac{{d_2}+{d_4}}{{\frac{t_1}{\varepsilon_r}}+{d_2}+{d_4}} V_{S1}$$
同様に、導䜓2の衚面電䜍VS3, VS4は
$$ V_{S3} = V_{S4} =\frac{\frac{1}{ C_{D4}}}{\frac{1}{ C_{I1}}+\frac{1}{ C_{D2}}+\frac{1}{ C_{D4}}} V_{S1} = \frac{{d_4}}{{\frac{t_1}{\varepsilon_r}}+{d_2}+{d_4}} V_{S1}$$
ずなりたす。䟋ずしお絶瞁䜓1の衚面電䜍VS1が1000V、物䜓の厚さがt1= t3=50cm、d2ずd4の距離の和が100cmの時に導䜓2を䞊䞋に移動させた時の各衚面電䜍をグラフに瀺したす。
 

垯電絶瞁䜓→絶瞁䜓→GNDの堎合

垯電絶瞁䜓→絶瞁䜓→GNDの堎合01
垯電絶瞁䜓→絶瞁䜓→GNDの堎合02

䞊郚が絶瞁䜓で䞭心の物䜓も絶瞁の堎合です。これが䞀番難しいです。
絶瞁䜓1の厚さをt1、絶瞁䜓2の厚さをt3、絶瞁䜓1ず絶瞁䜓2の距離をd2、導䜓2ずGNDずの距離をd4ずしたす。

絶瞁䜓2は垯電絶瞁䜓1ず同じ極性の電䜍を持ちたす。絶瞁䜓1の衚面電䜍VS2は、絶瞁䜓1内郚の静電容量CI1、垯電絶瞁䜓1ず絶瞁䜓2の静電容量CD2、絶瞁䜓2内郚の静電容量CI3、絶瞁䜓の察地静電容量CD4の分圧ずなるため、
$$ V_{S2} = \frac{\frac{1}{ C_{D2}}+\frac{1}{ C_{I3}}+\frac{1}{ C_{D4}}}{\frac{1}{ C_{I1}}+\frac{1}{ C_{D2}}+\frac{1}{ C_{I3}}+\frac{1}{ C_{D4}}} V_{S1} = \frac{{d_2}+{\frac{t_3}{\varepsilon_r}}+{d_4}}{{\frac{t_1}{\varepsilon_r}}+{d_2}+{\frac{t_3}{\varepsilon_r}}+{d_4}} V_{S1}$$
同様に、
$$ V_{S3} = \frac{\frac{1}{ C_{I3}}+\frac{1}{ C_{D4}}}{\frac{1}{ C_{I1}}+\frac{1}{ C_{D2}}+\frac{1}{ C_{I3}}+\frac{1}{ C_{D4}}} V_{S1} = \frac{{\frac{t_3}{\varepsilon_r}}+{d_4}}{{\frac{t_1}{\varepsilon_r}}+{d_2}+{\frac{t_3}{\varepsilon_r}}+{d_4}} V_{S1}$$
$$ V_{S4} = \frac{\frac{1}{ C_{D4}}}{\frac{1}{ C_{I1}}+\frac{1}{ C_{D2}}+\frac{1}{ C_{I3}}+\frac{1}{ C_{D4}}} V_{S1} = \frac{{d_4}}{{\frac{t_1}{\varepsilon_r}}+{d_2}+{\frac{t_3}{\varepsilon_r}}+{d_4}} V_{S1}$$
ずなりたす。䟋ずしお絶瞁䜓1の衚面電䜍VS1が1000V、物䜓の厚さがt1= t3=50cm、d2ずd4の距離の和が100cmの時に絶瞁䜓2を䞊䞋に移動させた時の各衚面電䜍をグラフに瀺したす。
なお、絶瞁䜓の䜍眮が倉わっおも党䜓の合成容量は倉化しないため、絶瞁䜓の䜍眮を倉えるこずで衚面電䜍が倉わるこずはありたせん。しかし、絶瞁䜓が入るず容量が倉化するため、衚面電䜍が倉わっおしたいたす。

導䜓を陀電させた堎合

導䜓を陀電させた堎合01
図のように1000Vに垯電しおいる孀立導䜓があるずしたす。孀立導䜓ずGNDずの間には察地静電容量Cがありたす。
■垯電させた偎を陀電した堎合
導䜓を陀電させた堎合02
マむナス電荷がプラス電荷の方ぞいき、プラス電荷ずマむナス電荷が打ち消し合いたす。その結果、GNDに存圚しおいたマむナス電荷はプラス電荷によっお生じおいたクヌロン力による匕力を倱い、GNDに流れたす。最終的に導䜓ずGND間に存圚する察地静電容量に蓄えられおいる電荷がなくなり、0Vずなりたす。

■垯電させおない偎を陀電した堎合
導䜓を陀電させた堎合03
導䜓は電子が自由に移動できるため、垯電させおいない裏偎を陀電しおも陀電が可胜です。

絶瞁䜓を陀電させた堎合

絶瞁䜓を陀電させた堎合01
図のように1000Vに垯電しおいる孀立導䜓があるずしたす。孀立絶瞁䜓ずGNDずの間には察地静電容量Cがありたす。絶瞁䜓は電堎が通るため電䜍差が存圚したす。垯電させた時、絶瞁䜓の䞊面が1000V、絶瞁䜓の䞋面が800Vだった堎合、察地静電容量をCずするず、絶瞁䜓の静電容量は4Cずなりたす。
■垯電させた偎を接地した堎合
絶瞁䜓を陀電させた堎合02
マむナス電荷がプラス電荷の方ぞいき、プラス電荷ずマむナス電荷が打ち消し合いたす。その結果、絶瞁䜓の静電容量ず察地静電容量に存圚する電荷はお互いに打ち消し合い消倱し、GNDに存圚しおいたマむナス電荷はプラス電荷によっお生じおいたクヌロン力による匕力を倱い、GNDに流れたす。最終的に衚面電䜍はすべお0Vずなり、陀電が正垞に完了したす。

■垯電させおない偎を陀電した堎合
絶瞁䜓を陀電させた堎合03

この堎合は党おを0Vにするこずができたせん。
詳しく説明したす。垯電させおない偎を陀電するず、マむナス電荷がプラス電荷の方ぞいくこずで、プラス電荷ずマむナス電荷が打ち消し合いたす(プラス電荷が出おいくずもいえる)。その結果、GNDに存圚しおいたマむナス電荷はプラス電荷によっお生じおいたクヌロン力による匕力を倱い、GNDに流れたす。しかし、絶瞁䜓䞊面にはただ電荷Qが存圚するため、陀電しおいるにも関わらず、陀電できおいない方には衚面電䜍が珟れたす。次に垯電しおいる偎を陀電しおみたす。この堎合、絶瞁䜓䞊面は0Vになりたすが、絶瞁䜓䞊面に存圚する電荷は党お陀電できたせん。それは察地静電容量に存圚するマむナス電荷があるからです。陀電した偎も0V、GNDも0Vですが、察地静電容量に存圚するマむナス電荷は逃げ堎がないため、電䜍差が等しくなるように電荷が移動したす。その結果、GNDにはプラス電荷が珟れたす。

陀電させながら垯電させ攟眮するず・・・

陀電させながら垯電させ攟眮01

陀電させながら垯電させ攟眮するず、電䜍が増加しおいくような珟象が生じるこずがありたす。䟋えば、むオナむザを圓おおいる個所ず異なる個所が擊られ垯電しおいるような構成や、垯電させおいる方の反察偎が金属郚でその金属郚に觊れるこずがあるような構成で生じたす。
今回、䟋ずしおむオナむザを圓おおいる個所ず反察の面が2000Vに垯電しおしたっおいるず想定したす。絶瞁䜓の容量を2Cずし、溜たっおいる電荷量をQずするず、
$$ Q= 2C×2000$$
ずなりたす。
その状態でむオナむザをOFFしお攟眮をするず、絶瞁䜓䞊面ず䞋面には察地静電容量Cが接続されたす。するず、絶瞁䜓にたたっおいた電荷量Qはキルヒホッフの法則を満たすように移動したす。今回、絶瞁䜓に残る電荷量をqずするず、
$$ V_1= \frac{Q-q}{C}$$
$$ V_2= \frac{q}{2C}$$
$$ V_3= \frac{ Q-q }{2C}$$
$$ V_1-V_2-V_3= 0$$
ずなりたす。匏を解くず、
$$ q = \frac{4}{5}Q$$
$$ V_1= V_3=800 [V]$$
$$ V_2= 1600 [V]$$
ずなりたす。このように、陀電させながら垯電させたり、垯電させた埌に間違えた方向を陀電する等を行うず、0Vになっおいた電䜍がどんどん䞊がっおいっおしたうのです。むメヌゞはこのような感じです。

今回の䟋では、最終的に収たる電䜍が800Vず-800Vになり、電䜍の絶察倀が等しくなりたした。しかし、これは察地静電容量によっお異なり、絶瞁䜓䞊面ず䞋面の察地静電容量が異なっおいる堎合では電䜍の絶察倀は等しくなりたせん。
陀電させながら垯電させ攟眮02

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