この記事では『はんだツノ』について
- はんだツノとは
- はんだツノの『原因』と『対策』
などを図を用いて分かりやすく説明するように心掛けています。ご参考になれば幸いです。
はんだツノとは
はんだツノとは、はんだごてを離した後、"はんだ"がツノ状に飛び出している状態のことを指します。はんだつららとも呼ばれています。
はんだは加熱することで液状化します。液状化している"はんだ"には表面張力が発生しており、この表面張力によって、"はんだ"は綺麗な形になります。
はんだツノ(はんだつらら)は、完全に溶けきれてない"はんだ"が「糸はんだ」や「はんだごて」に引っ張られることでできます。「完全に溶けきれていない」ということは「"はんだ"の温度が低い時に加熱を止めている(=はんだごてを離している)」ということになります。
"はんだ"は液状化して、流動性が良い状態になることで、ランドやリードの細かな凹凸に接合します。はんだツノがある状態だと、"はんだ"の流動性が良くない状態なので、きちんと接合できていない可能性があります。そのため、はんだツノがある状態は好ましくありません。
補足
- はんだツノは英語では「Solder Icicle」や「Solder Spike」と書きます。
はんだツノの原因
下記にはんだツノが発生する原因をいくつか紹介します。
- はんだごてのコテ先温度が低い
- はんだごてを離す速度が遅い
- はんだ付けの時間が短い
- フラックスが熱で飛びすぎている
- 濡れ不足
→フローはんだ付けの予熱工程ではフラックスが飛ぶので注意してください。
はんだツノの対策
下記にはんだツノの対策をいくつか紹介します。
- 短時間に加熱が可能な熱容量のコテ先を使用する
- コテ先に付着している酸化物や炭化物を除去する
- はんだごてを離す速度を速くする
- 十分に加熱してからはんだごてを離す
- フローはんだ付けの予熱温度と予熱時間を調整する
- 液体フラックスを塗布した後にはんだ付け作業を行う
まとめ
この記事では『はんだツノ』について、以下の内容を説明しました。
- はんだツノとは
- はんだツノの『原因』と『対策』
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