右ねじの法則(右手の法則)とは?わかりやすく解説!

スポンサーリンク

電流と磁界を勉強する上で、一度は聞いたことがある『右ねじの法則』と『右手の法則』。これらの法則を用いれば、「電流の向き」と「磁界の向き」が簡単に分かります。

この記事では『右ねじの法則』と『右手の法則』について

  • 右ねじの法則とは
  • 右手の法則とは
  • 直線状の導体に電流が流れている時の磁界の向き
  • コイルに電流が流れている時の磁界の向き

などを図を用いて分かりやすく説明するように心掛けています。ご参考になれば幸いです。

右ねじの法則とは

右ねじの法則とは

右ねじの法則とは、「電流の向き」「磁界の向き」は「ねじが進む向き」と「ねじを回す向き」で決まるという法則です。

右ねじの法則の「右」は右回り、「ねじ」はその名の通り「ねじ」を表しています。ねじを右回り(時計周り)に回せば、ねじが進みますよね。

この「ねじが進む向き」と「ねじを回す向き」が「電流の向き」「磁界の向き」に対応してます。

例えば、直線状の導線に電流が流れている場合、導線の周りには円形の磁界が発生します。この時、「電流の向き」に「ねじが進む向き」を合わせると、「磁界の向き」は「ねじを回す向き」になります

なお、「ねじが進む向き」と「ねじを回す向き」を逆にしてもOKです。

例えば、コイル(ぐるぐるに巻いた電線)に電流が流れている場合、コイルの内部に直線状の磁界が発生します。この時、「電流の向き」に「ねじを回す向き」を合わせると、「磁界の向き」は「ねじが進む向き」になります。

右ねじの法則はとても便利な法則ですね。

ポイント

真っ直ぐの方向には「ねじが進む向き」、円形の方向には「ねじを回す向き」をそれぞれ合わせましょう。

直線状の導線に電流が流れている場合、「電流の向き」が真っ直ぐなので、「ねじが進む向き」を合わせます。

コイル(ぐるぐるに巻いた電線)に電流が流れている場合、「電流の向き」が円形なので、「ねじを回す向き」を合わせます。

補足

  • 右ねじの法則は「アンペアの右ねじの法則」や「アンペールの右ねじの法則」とも呼ばれています。
  • 右ねじの法則は英語では「Right Hand Cork Screw Rule」と書きます。

右手の法則とは

右手の法則とは

右ねじの法則は頭の中でねじを思い浮かべなくてはいけないので、分かりにくいなーという方には、「右手の法則」を使うと分かりやすくなります。

右手の法則とは、「電流の向き」「磁界の向き」は「右手」で決まるという法則です。

まず、右手を「Good!」の形にします。この時、「親指の向き」と「4本の指(親指以外)の向き」が「電流の向き」「磁界の向き」に対応してます。

例えば、直線状の導線に電流が流れている場合「電流の向き」に「親指の向き」を合わせると、「磁界の向き」は「4本の指(親指以外)の向き」になります

なお、「親指の向き」と「4本の指(親指以外)の向き」を逆にしてもOKです。

例えば、コイル(ぐるぐるに巻いた電線)に電流が流れている場合「電流の向き」に「4本の指(親指以外)の向き」を合わせると、「磁界の向き」は「親指の向き」になります。

このように、右ねじの法則を利用しても、電流と磁界の向きが分かります。

なお、手を使った法則には「フレミングの右手の法則」「フレミングの左手の法則」など様々な法則がありますが、今回説明している「右手の法則」は「電流の向きに関する情報から、磁界の向きを知る」または「磁界の向きに関する情報から、電流の向きを知る」という目的で使用する法則です。

ポイント

真っ直ぐの方向には「親指の向き」、円形の方向には「4本の指(親指以外)の向き」をそれぞれ合わせましょう。

直線状の導線に電流が流れている場合、「電流の向き」が真っ直ぐなので、「親指の向き」を合わせます。

コイル(ぐるぐるに巻いた電線)に電流が流れている場合、「電流の向き」が円形なので、「4本の指(親指以外)の向き」を合わせます。

あわせて読みたい

「フレミングの右手の法則」「フレミングの左手の法則」については下記の記事で詳しく説明しています。興味のある方は下記のリンクからぜひチェックをしてみてください。

フレミングの右手の法則と左手の法則の『違い』と『覚え方』!
フレミングの右手の法則と左手の法則の『違い』と『覚え方』!

続きを見る

補足

  • 右手の法則は英語では「Right Hand Grip Rule」と書きます。

直線状の導体に電流が流れている時の磁界の向き

直線状の導体に電流が流れている時の磁界の向き

上図に示すように、直線状の導体に電流が上から下に流れているとします。この時、磁界の向きはどのようになるでしょうか。

まず、直線状の導体の近くに、「ねじ」または「右手(Good!の形)」を置きます。

直線状の導線に電流が流れている場合、「電流の向き」が真っ直ぐですね。

右ねじの法則を用いる場合

「電流の向き」に「ねじが進む向き」を合わせます。

すると、「磁界の向き」は「ねじを回す向き」になります。

右手の法則を用いる場合

「電流の向き」に「親指の向き」を合わせます。

すると、「磁界の向き」は「4本の指(親指以外)の向き」になります。

コイルに電流が流れている時の磁界の向き

コイルに電流が流れている時の磁界の向き

上図に示すように、コイルに電流が流れているとします。この時、磁界の向きはどのようになるでしょうか。

まず、コイルの近くに、「ねじ」または「右手(Good!の形)」を置きます。

コイルに電流が流れている場合、「電流の向き」が円形ですね。

右ねじの法則を用いる場合

「電流の向き」に「ねじを回す向き」を合わせます。

すると、「磁界の向き」は「ねじが進む向き」になります。

右手の法則を用いる場合

「電流の向き」に「4本の指(親指以外)の向き」を合わせます。

すると、「磁界の向き」は「親指の向き」になります。

まとめ

この記事では『右ねじの法則』と『右手の法則』について、以下の内容を説明しました。

  • 右ねじの法則とは
  • 右手の法則とは
  • 直線状の導体に電流が流れている時の磁界の向き
  • コイルに電流が流れている時の磁界の向き

お読み頂きありがとうございました。

当サイトでは電気に関する様々な情報を記載しています。当サイトの全記事一覧は以下のボタンから移動することができます。

全記事一覧

また、下記に当サイトの人気記事を記載しています。ご参考になれば幸いです。

スポンサーリンク