この記事では、波形プロット画面をテキストファイルで出力して、Excelにインポートする方法を説明します。
波形プロット画面をテキストファイルに出力する方法
- シミュレーション実行後、波形プロット画面を左クリックする(今回は一例として、振幅2V、周波数1Hzの正弦波の電圧波形をテキストファイルに出力します)。
- ツールバーから[File]→[Export data as text]を選択する。
- Select Traces to Exportダイアログボックスが表示される。上側にテキストファイルの保存先が出るので、[Browse]ボタンからテキストファイルの保存先を選択する。
- テキストファイルに出力したい電圧電流波形を選択する(Ctrl+左クリックやShift+左クリックで複数の波形が選択可能となる)。
- [OK]ボタンをクリックする。
- [Browse]ボタンで選択したフォルダにテキストファイルが保存される。テキストファイルの中身を見ると、各データ間はタブ区切りになっている。
テキストファイルをExcelにインポートする方法
- エクセルを開き、[ファイル]→[開く]を左クリックする。
- テキストファイルを保存したフォルダに移動する。
- ファイル名の右にある選択画面で、[テキストファイル]を選択する。
- テキストファイル(*.txt)を選択後、[開く]をクリックする。
- [テキストファイルウィザード]ダイアログボックスが開く。[テキストファイルウィザード1/3]では[次へ]を選択する。
- [テキストファイルウィザード2/3]では[タブ]と[カンマ]にチェックを入れる。
- [次へ]を選択する。
- [テキストファイルウィザード3/3]では[完了]を選択する。
- Excelファイルにテキストファイルがインポートされる。グラフを描くとシミュレーション波形と一致していることが確認できる。
その他
LTspiceで表示される波形の特徴
LTspiceで表示される波形は、シミュレーションをした際の全てのデータを表示しているのではなく、間引かれて表示されています。
パルス電圧の波形プロットをテキストファイルに出力して、その間引きを見てみましょう。下図に今回シミュレーションを行った回路と波形プロットを示します。
この波形プロットをテキストファイルに出力すると、変化の小さいデータ(例えば0sから1s)ではデータが間引かれ、時間間隔が大きくなっていることがわかります。また、変化の大きいデータ(例えば1sの箇所)では、データの間引きが少なく、時間間隔が小さくなっていることが分かります。
波形プロットを間引かずに表示する方法
SPICE Directiveで[.option plotwinsize=0]と入力することで、波形プロットを間引かずに表示することができます。
まとめ
今回、LTspiceで波形プロットをテキストファイルで出力して、Excelにインポートする方法を説明しました。
テキストファイル出力はモンテカルロ解析において使用することが多くなると思います。
なぜなら、LTspiceにはヒストグラムを表示する機能がありません。モンテカルロ解析を行った後、Excelにインポートすることで、電圧や電流のバラツキをヒストグラム化することができます。モンテカルロ解析の方法とヒストグラム化の方法は後日アップします。