この記事では『LED』について
- テスターでLEDの『極性』を確認する方法
- テスターでLEDの『不良』や『故障』を確認する方法
などを図を用いて分かりやすく説明するように心掛けています。ご参考になれば幸いです。
テスターでLEDの『極性』を確認する方法
テスターを用いると、発光ダイオード(LED)の『極性(アノードとカソード)』を確認することができます。
デジタルテスターの場合、『ダイオード検査モード』または『導通チェックモード』を用いると極性を確認することができます。
テスターによって異なりますが、ダイオード検査モードには『ダイオード記号のマーク』があり、導通チェックモードには『音が出ているようなマーク』があります。
【テスター検査】ダイオード検査モードを用いた場合
デジタルテスターのダイオード検査モードはダイオードやLEDの順方向電圧\(V_F\)を測定できるモードです。
LEDはアノード(A)からカソード(K)の方向に電流が流れます。また、デジタルテスターは赤いリードがプラス(+)、黒いリードがマイナス(-)になっています。
そのため、テスターのリードをLEDに当てて、LEDが薄く点灯した時、赤いリード(+)が当たっている方がLEDのアノード(A)になります。
また、この時、テスターにはLEDの順方向電圧\(V_F\)が表示されています。順方向電圧\(V_F\)は赤色や青色のLEDでは1.8V程度、青色や白色のLEDでは3.5V程度となります。
テスターでLEDの『不良・故障』を確認
赤いリード(+)と黒いリード(-)をアノード(A)とカソード(K)のどちらにつないでも、テスターの表示値が0[V]または極端に小さい値の場合はショート不良、「O.L」または「O.F」の場合はオープン不良と考えられます。
補足
- 青色や白色のLEDは順方向電圧\(V_F\)が大きいので、テスターによっては、点灯はしますが、順方向電圧\(V_F\)が表示されず、「O.L」または「O.F」と表示される場合があります。
- テスターによって端子間開放電圧が異なります。端子間開放電圧が小さいテスター(例えば、2.0V)を使用した場合、青色や白色LEDの順方向電圧\(V_F\)の方が大きいので、LEDが点灯しません。
- テスターの種類によってプラスとマイナスが異なります。デジタルテスターは赤いリードがプラス(+)、黒いリードがマイナス(-)なので、赤いリードから黒いリードに電流が流れます。一方、アナログテスターは赤いリードがマイナス(-)、黒いリードがプラス(+)なので、黒いリードから赤いリードに電流が流れます。
- 「O.F」は「Over Flow(オーバーフロー)」の略です。「OF」、「O.F」、「O.F.」など省略の印であるピリオド(.)が入ったり入らなかったりします。
- 「O.L」は「Overflow Level」、「Over Load」の略です。「Over Range」をOLという場合もあります。テスターの取り扱い説明書によって略が異なります。なお、「OL」、「O.L」、「O.L.」など省略の印であるピリオド(.)が入ったり入らなかったりします。
- 基板に実装しているLEDを検査する場合、基板に印加しているすべての電源をオフにし、LEDに電圧が印加されていないことを確認してください。
- コンデンサが充電されており、LEDに電圧が印加されている可能性があります。その場合、LEDを放電してください。
【テスター検査】導通チェックモードを用いた場合
『ダイオード検査モード』と同様に、テスターのリードをLEDに当てて、LEDが薄く点灯した時、赤いリード(+)が当たっている方がLEDのアノード(A)になります。
ただし、『導通チェックモード』ではLEDが薄く点灯している時、テスターにはLEDの順方向電圧\(V_F\)は表示されません。
まとめ
この記事では『LED』について、以下の内容を説明しました。
- テスターでLEDの『極性』を確認する方法
- テスターでLEDの『不良』や『故障』を確認する方法
お読み頂きありがとうございました。
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