この記事では『フィルムコンデンサ』について
- フィルムコンデンサとは
- フィルムコンデンサの『特徴』・『極性』・『用途』
などを図を用いて分かりやすく説明するように心掛けています。ご参考になれば幸いです。
フィルムコンデンサとは
フィルムコンデンサは、誘電体にプラスチックフィルムを使用している無極性のコンデンサです。
形状はディップ形、ケース形、円柱形など様々な形があります。
プラスチックフィルムには、ポリエチレンテレフタレート(PET: Polyester)やポリプロピレン(PP: Poly Propylene)を用いており、フィルムの種類によって特徴が異なります。
例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET: Polyester)を用いているフィルムコンデンサは、小型で低価格なのが特徴です。
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フィルムコンデンサの特徴
下記にフィルムコンデンサの主な特徴を示しています。
フィルムコンデンサは、セラミックコンデンサと比較すると、形状が大きく高価なので、セラミックコンデンサではカバーできない耐電圧や容量の箇所や高性能/高精度用途でフィルムコンデンサを使用します。
メリット
- 極性がない
- 高周波特性が良い(ESRが低い)
- 誘電損失が低い
- 絶縁性能が良い
- 温度特性が良い(温度による静電容量の変化が小さい)
- 静電容量の高精度対応可能
- 長寿命
デメリット
- 形状が大きい
- 高価
- 湿気による劣化がある
フィルムコンデンサの極性
フィルムコンデンサには極性がありません。無極性のコンデンサです。そのため、電圧が高い方をどちらの端子に接続しても正常に動作します。
また、セラミックコンデンサも無極性のコンデンサです。
一方、電解コンデンサやスーパーキャパシタなどは有極性のコンデンサとなります。そのため、プラス(+)とマイナス(-)を間違えて接続すると、発熱し、最悪の場合、破裂する可能性があります。
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コンデンサには、フィルムコンデンサ、セラミックコンデンサ、電解コンデンサなど様々な種類があります。コンデンサの種類については下記の記事で詳しく説明しています。興味のある方は下記のリンクからぜひチェックをしてみてください。
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フィルムコンデンサの用途
上図にフィルムコンデンサの主な用途を示しています。フィルムコンデンサはノイズを吸収するXコンデンサや、LLCコンバータの共振用コンデンサ等に用いられています。
フィルムコンデンサの用途
- 電磁ノイズの吸収用(Xコンデンサ)
- 共振コンバータの共振用
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Xコンデンサは電源ラインの相間(線間)に接続されているコンデンサです。電源ラインの線間を高周波的に短絡することで、雑音端子電圧(端雑)のノーマルモードノイズを低減することが役割となっています。
Xコンデンサについては下記の記事で詳しく説明しています。興味のある方は下記のリンクからぜひチェックをしてみてください。
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まとめ
この記事では『フィルムコンデンサ』について、以下の内容を説明しました。
- フィルムコンデンサとは
- フィルムコンデンサの『特徴』・『極性』・『用途』
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