この記事ではダイオードの構造について
- ダイオードの構造の種類
- メサ型
- プレーナ型
などを図を用いて分かりやすく説明しています。
ダイオードの構造
ダイオードの構造には、『P型半導体とN型半導体を接合したPN接合型』と『金属と半導体を接合したショットキー型』があります。また、PN接合型には、メサ型とプレーナ型があります。
【PN接合ダイオード】メサ型
メサ型のPN接合ダイオードは、高濃度のN+型半導体領域、低濃度のN-半導体領域、高濃度のP+半導体領域、アノード電極、カソード電極、絶縁物の保護膜(SiO2など)で形成されています。
低濃度のN-半導体領域と高濃度のP+半導体領域との間がPN接合部となっています。
PN接合部の端部には電界が集中しやすく、内部よりも耐圧が下がるため、端部を傾斜構造にすることで電界を緩和しています。この構造をベベル構造といいます。
メサ型はベベル構造により、逆耐圧(VR)が大きくなります。そのため、一般整流ダイオードに多く採用されています。しかし、PN接合部が露出している構造なので、逆電流IRがプレーナー型と比べると大きくなる傾向があります。
なお、メサ型のメサはスペイン語で「台形」を意味しています。
【PN接合ダイオード】プレーナ型
プレーナ型のPN接合ダイオードは、高濃度のN+型半導体領域、低濃度のN-半導体領域、高濃度のP+半導体領域、アノード電極、カソード電極、絶縁物の保護膜(SiO2など)で形成されています。
低濃度のN-半導体領域と高濃度のP+半導体領域との間がPN接合部となっています。
現在主流となっているのがこのプレーナ型であり、スイッチングダイオード、ツェナーダイオード(ZD)、ファストリカバリーダイオード(FRD)、PINダイオードはプレーナ型となっています。各ダイオードの違いと特徴については以下の記事で説明していますので、参考にしてください。
ダイオードの『種類』と『特徴』と『記号』について!
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なお、プレーナ(Planar)は「平坦」を意味しています。
まとめ
この記事ではダイオードの構造ついて、以下の内容を説明しました。
当記事のまとめ
- ダイオードの構造の種類
- メサ型
- プレーナ型
お読み頂きありがとうございました。
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