この記事では、デジタルトランジスタ(デジトラ)のデータシートに記載されている『入力抵抗R1』と『抵抗比率R2/R1』について
- 『入力抵抗R1』の意味
- 『抵抗比率R2/R1』の意味
などを図を用いて分かりやすく説明しています。
入力抵抗R1とは
入力抵抗(Input Resistance)R1とは、トランジスタのベースに接続されている抵抗のことです。
一般的にはベース抵抗はRBで回路図上で表すことが多いですが、デジタルトランジスタのベース抵抗はR1で記載していることが多いです。入力抵抗の許容範囲は±30%となっており、温度によっても変化します。
データシートには以下のように入力抵抗が記載してあります。このデータシートでは入力抵抗R1は10kΩが標準値で最小値7kΩ(標準値10kΩの-30%)、最大値13kΩ(標準値10kΩの+30%)となっています。
抵抗比率R2/R1とは
抵抗比率(Resistance Ratio)とはベース抵抗R1とベースエミッタ間抵抗R2の比率のことです。
今回のデータシートではR1は最小値7kΩ、最大値13kΩでした。
そのため、このデジタルトランジスタ(デジトラ)のベースエミッタ間抵抗R2は5.6kΩから15.6kΩとなります。
入力抵抗R1での比率なので、入力抵抗R1が最小値7kΩの時に、ベースエミッタ間抵抗R2が15.6kΩになることはありません。