『定格電圧』と『耐電圧』の違いについて

スポンサーリンク

電気部品や電気機器には『定格電圧』や『耐電圧』が決められています。

この記事ではこれらの違いについて説明します。

定格電圧とは

定格電圧(Rated Voltage)とは、電気機器を安全に使用するための最大電圧のことです。定格電圧以上の電圧で電気機器を使用してはいけません。
仮に定格電圧以上の電圧で使用したとしても、電気機器はすぐに壊れることはないが、電気機器の安全性は保証されなくなります。言い換えると、定格電圧とはメーカーによって保証されている最大電圧となります。

電気機器を見てみると、裏側などに性能が記載されているシール等がついています。その中に『定格電圧100V、定格電流10A』等の記載があります。『定格電圧100V、定格電流10A』の場合、電圧の上限が100Vということであり、それ以上の電圧を使用した場合には、電気機器の安全性が保証されなくなります。

耐電圧とは

耐電圧とは、絶縁破壊が生じることなく印可できる電圧の最大値です。定格電圧と耐電圧は全く異なる点に注意してください。

商用電源の電圧(コンセントの出力電圧)は常に100Vではありません。雷のサージ電圧などによって電圧が跳ね上がる可能性があります。そのため、商用電源に接続されている電気機器や部品はこの過渡の過電圧に耐える必要があります。そのため、定格電圧よりも耐電圧の方が高くなります。

そのため、定格電圧100Vの部品でも耐電圧は1000Vなどの部品があります。この部品(定格電圧100V、耐電圧1000V)を使用する時には100V以下で通常使用し、過渡的に生じる過電圧は1000Vまで耐えることができるということです。

耐電圧は絶縁耐力(Dielectric Strength)や絶縁耐圧とも呼ばれています。

スポンサーリンク