この記事では『セラミックコンデンサの静電容量』について
- セラミックコンデンサの静電容量の測定条件
などを図を用いて分かりやすく説明するように心掛けています。ご参考になれば幸いです。
セラミックコンデンサの静電容量の測定条件
セラミックコンデンサの静電容量をLCRメータ等で測定する時、公称静電容量の値とならない場合があります。
それは、公称静電容量を測定する時の測定条件は、温度補償用・高誘電率系それぞれJIS規格によって、測定周波数や測定電圧が決められているからです。
温度補償用のセラミックコンデンサの静電容量の測定条件
温度補償用のセラミックコンデンサの静電容量の測定条件は、「JIS C5101-21(IEC 60384-21)」によって規定されており、測定条件は下表のようになっています。
公称静電容量 | 定格電圧 | 測定周波数 | 測定電圧Vrms(実効値) |
C≦1000pF | 全て | 1MHzまたは100kHz (疑義が生じた場合は1MHz) | 5Vrms以下 |
C>1000pF | 全て | 1kHzまたは100kHz (疑義が生じた場合は1kHz) | 5Vrms以下 |
高誘電率系のセラミックコンデンサの静電容量の測定条件
一方、高誘電率系のセラミックコンデンサの静電容量の測定条件は、「JIS C5101-22(IEC 60384-22)」によって規定されており、測定条件は下表のようになっています。
公称静電容量 | 定格電圧 | 測定周波数 | 測定電圧Vrms(実効値) |
C≦100pF | 全て | 1MHz | 1.0±0.2Vrms |
100pF<C≦10μF | 6.3Vより大きい | 1kHz | 1.0±0.2Vrms |
100pF<C≦10μF | 6.3V以下 | 1kHz | 0.5±0.2Vrms |
C>10μF | 全て | 100Hzまたは120Hz | 0.5±0.2Vrms |
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セラミックコンデンサは誘電体に使用するセラミックの種類によって、大きく分類すると、「低誘電率系(Class1)←温度補償用セラミックコンデンサのこと」と「高誘電率系(Class2)」があります。
低誘電率系は小容量だが、温度による静電容量の変化が小さいという特徴があります。
一方、高誘電率系は大容量だが、温度による静電容量の変化が大きいという特徴があります。
セラミックコンデンサの種類については下記の記事で詳しく説明しています。興味のある方は下記のリンクからぜひチェックをしてみてください。 続きを見るセラミックコンデンサの種類と用途について
まとめ
この記事では『セラミックコンデンサの静電容量』について、以下の内容を説明しました。
- セラミックコンデンサの静電容量の測定条件
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