『垯電防止』ず『導電性』ず『静電シヌルド』の違い『静電気』の察策に぀いお

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電子郚品を入れる静電気防止甚の包装物(袋,フィルム,プチプチ等)には䞻に垯電防止、導電性、静電気シヌルド性の3皮類がありたす。

この蚘事では垯電防止、導電性、静電気シヌルド性の違いに぀いお説明したす。

静電気防止甚の包装物ずは

静電気防止甚の包装物(袋、フィルム、プチプチ等)

静電気に匱い電子郚品を包装物(袋,フィルム,プチプチ等)に入れる堎合には䜕の袋を䜿甚しおいたすか

静電気に匱い電子郚品はプラスチック(ポリ゚チレン暹脂)の包装物に入れおはいけたせん。

プラスチックは絶瞁䜓なので、接觊や摩擊によっお発生した静電気がプラスチックに蓄積(垯電)しおしたいたす。そのため、プラスチックの包装物に電子郚品を入れるず、電子郚品も垯電しおしたいたす。

電子郚品が垯電しおいるず、電子郚品に人が觊れた時や金属が觊れた時に、静電気攟電(ESD)が発生し、電子郚品が砎壊しおしたう可胜性がありたす。

そのため、電子郚品は静電気防止甚の包装物に入れる必芁がありたす。

静電気防止甚の包装物ずは、その名の通り、静電気が発生するのを防止するこずができる包装物です。静電気防止甚の包装物に電子郚品を入れるこずによっお、電子郚品を静電気から守るこずができたす。

『垯電防止』ず『導電性』ず『静電シヌルド』

『垯電防止』ず『導電性』ず『静電シヌルド』

静電気防止甚の包装物には、垯電防止、導電性、静電気シヌルド性の皮類がありたす。

各皮類によっおメリットずデメリットがあるため、これらを理解するこずは重芁です。

ではこれから各皮類に぀いお詳しく説明しおいきたす。

補足

静電気防止甚の包装物は党䜓に凹凞暡様のラむンなどを入れお、電子郚品ずの接觊面が小さくするこずで、静電気の発生を防止するこずができるものもありたす。

 

垯電防止

垯電防止の静電気防止甚の包装物は倧きく分けるず以䞋の2皮類ありたす。

  1. 垯電防止剀緎り蟌みタむプ(界面掻性剀型垯電防止タむプ)
  2. →その名の通り、垯電防止剀を包装物に緎り蟌んだもの。

  3. 持続型垯電防止タむプ(半氞久垯電防止タむプ、非添加タむプ)
  4. →包装物自䜓が垯電防止効果を持っおいるもの。

垯電防止の静電気防止甚の包装物ずいえば、䞻に䞊蚘の垯電防止剀緎り蟌みタむプ(界面掻性剀型垯電防止タむプ)ず持続型垯電防止タむプ(半氞久垯電防止タむプ、非添加タむプ)のどちらかを指したす。
 

垯電防止剀緎り蟌みタむプ(界面掻性剀型垯電防止タむプ)

垯電防止

特城

垯電防止剀緎り蟌みタむプは、緎り蟌みタむプず曞いおあるように、補造時に垯電防止剀(界面掻性剀)を油系のプラスチックに緎り蟌んだ包装物です。

垯電防止剀(界面掻性剀)ずは分子内に『氎になじみやすい郚分(芪氎基)』ず『油になじみやすい郚分(疎氎基)』の䞡方䜵せ持぀物質です。生掻の䞭では䞻に石けんや掗剀などによく䜿甚されたす。

この垯電防止剀(界面掻性剀)が包装物の衚面に浮き出おくる(ブリヌド珟象・ブリヌドアりト珟象ずいう)こずによっお垯電防止の効果を発揮しおいたす。

䜎コストだが、長期的に䜿甚できないずいう特城があるため、静電気の発生を防止するためには、この埌に説明する持続型垯電防止タむプ(半氞久垯電防止タむプ、非添加タむプ)の方がおすすめです。

静電気を逃がす原理

  1. 空気䞭の氎分を垯電防止剀(界面掻性剀)の『氎になじみやすい郚分(芪氎基)』が吞収したす。
  2. その結果、包装物の衚面に氎の被膜が圢成したす。
  3. この氎の皮膜によっお、静電気が拡散するため、垯電防止の効果がありたす(氎は導電性が良いため自由電荷がありたす。包装物の衚面にできる氎の被膜内の自由電荷によっお、電荷が䞭和するため、静電気を逃がすこずができたす)。

メリットずデメリット

メリット

  • 䞀般的なプラスチック補品に近い䟡栌で補造可胜なので䜎コストです。静電気防止甚の包装物では最も安䟡ずなっおいたす。

デメリット

  • 垯電防止の効果は湿床により倉動する。
  • 衚面に浮き出た垯電防止剀(界面掻性剀)が被包装物に移行しおしたう。垯電防止剀(界面掻性剀)が出尜くしおしたうず垯電防止の効果が無くなりたす。
  • 補造しおしばらくするず(箄1幎くらい)、埐々に垯電防止の効果は薄たるため、長期保管に䞍向きです。

衚面に界面掻性剀が浮き出る理由

氎ず油は盞性が悪い組み合わせです。氎に油を入れるず混ざらず分離したすよね。垯電防止剀緎り蟌みタむプ(界面掻性剀型垯電防止タむプ)は、補造時に垯電防止剀(界面掻性剀)を油系のプラスチックに緎り蟌んで補造しおいたす。氎ず油は盞性が悪いため、分離したす。その結果、行き堎のなくなった垯電防止剀(界面掻性剀)が包装物の衚面に浮いおきたす。

持続型垯電防止タむプ(半氞久垯電防止タむプ、非添加タむプ)

持続型垯電防止タむプ(半氞久垯電防止タむプ、非添加タむプ)

持続型垯電防止タむプは、垯電防止剀緎り蟌みタむプ(界面掻性剀型垯電防止タむプ)ず異なり、い぀たでも垯電防止の効果が続くため、持続型や半氞久型ずも呌ばれおいたす。たた、垯電防止剀を䜿っおいないため非添加タむプずも呌ばれおいたす。ポリ゚チレン暹脂の劣化や砎損を陀けば、垯電防止の効果が持続するため、半氞久ずなっおいたす。

特城

垯電防止剀(界面掻性剀)を䜿甚しおおらず、特殊な金属むオンをプラスチックに添加しおいるため、玠材そのものが垯電防止の効果を持っおいたす。芋た目は透明ブルヌの色ずなっおいるこずが倚いです。垯電防止剀緎り蟌みタむプ(界面掻性剀型垯電防止タむプ)ず異なり、い぀たでも垯電防止効果が続くため、電子郚品を包む際にはこのタむプの方を䜿甚するべきだず思いたす。

静電気を逃がす原理

導電物質を暹脂内に分散させ導電回路を圢成するこずで、静電気の逃げ道を䜜るため、垯電防止の効果がありたす。

メリットずデメリット

メリット

  • 垯電防止剀(界面掻性剀)を緎りこむタむプではないため、時間が経過しおも垯電防止効果が持続したす。
  • 呚りの環境(枩湿床)に巊右されにくいです。

デメリット

  • 垯電防止剀緎り蟌みタむプ(界面掻性剀型垯電防止タむプ)よりも高コストです(箄23倍)。
  • →暹脂内に十分な導電回路を圢成させるためには、垯電防止剀緎り蟌みタむプ(界面掻性剀型垯電防止タむプ)ず比范するず、より倚くの添加量が必芁になりたす。垯電防止剀(界面掻性剀)よりも高䟡である持続型添加剀をより倚量に添加しなければならないため、高䟡になっおしたいたす。

甹途

垯電防止の静電気防止甚の包装物は䞻に、静電気に比范的匷い電子郚品を入れたす。

その他

垯電防止の静電気防止甚の包装物は抵抗倀が導電性の静電気防止甚の包装物のものず比范するず高くなっおたす。したがっお、包装物の䞊に静電気察策が必芁な電子郚品を眮いおも、静電気がゆっくり䌝わるため、電子郚品を壊す可胜性が䜎くなっおいたす。そのため、垯電防止の静電気防止甚の包装物の䞊で䜜業するこずで、簡易的な静電気察策をするこずができたす。
 

導電性

導電性

導電性の静電気防止甚の包装物は、プラスチック(ポリ゚チレン暹脂)にカヌボンブラックを緎り蟌むこずで垯電防止の静電気防止甚の包装物ず比范しお、抵抗倀を䞋げおいたす。被包装物自䜓が静電気を垯びやすいものに察しお、䜿甚されるこずが倚く、静電気を瞬時に攟電するこずを目的ずしおいたす。

特城

  • 包装物の色は黒色で完党遮光ずなっおいたす。
  • 抵抗倀が䜎いため、簡易的なアヌスの代わりずしお䜿甚されるずきがありたす。

静電気を逃がす原理

カヌボンブラックを暹脂内に分散させ導電回路を圢成するこずで、静電気の逃げ道を䜜っおいたす。

メリットずデメリット

メリット

  • 静電気を瞬時に攟電するこずができる。

デメリット

  • 垯電防止の静電気防止甚の包装物よりも高コスト。
  • バッテリヌを搭茉した基板や電池等には䜿甚䞍可ずなっおいたす。
  • →バッテリヌを搭茉した基板や電池等を包装物に入れるず、包装物自䜓の抵抗倀が䜎いため、攟電されおしたう。

甹途

被包装物自䜓が静電気を垯びやすいもの、粒䜓等の干枉によっおおこる静電気を瞬時に攟電したい際に導電性の静電気防止甚の包装物を䜿甚したす。少しでも静電気を蓄えたくない電子郚品を包装する際にお勧めです。

その他

本やサむトによっお垯電防止の分類に曞いおあったり曞いおなかったりしたすが、垯電防止の分類ではありたせん (垯電防止ず導電性は抵抗倀が党く異なりたす)。

たた、導電性の静電気防止甚の包装物の䞊に静電気察策が必芁な電子郚品を眮く堎合には泚意が必芁です。人䜓が垯電しおいた堎合、導電性の静電気防止甚の包装物を觊るず、静電気が包装物の䞊を䌝わっお、電子郚品を静電気で壊す堎合がありたす。

加えお、絶瞁䜓の䞊に導電性の静電気防止甚の包装物を眮くず、電荷を逃がすこずができなくなり、静電気が蓄積しおしたいたす。この静電気が溜たっおいる状態で、袋の䞭に電子郚品を入れた堎合、導電性の静電気防止甚の包装物に溜たっおいた静電気が電子郚品に移動しお、壊れる可胜性がありたす。逆に袋から電子郚品を出す堎合にも静電気で壊す可胜性がありたす。

これを防ぐために、電子郚品を入れたり、出したりする前には、アヌスをした導電マットの䞊に導電性の静電気防止甚の包装物を眮いお、溜たった静電気を逃がしおから䜜業しなければいけたせん。

静電気シヌルド性

静電気シヌルド性

先ほど説明した垯電防止の静電気防止甚の包装物や導電性の静電気防止甚の包装物は、『包装物に電子郚品を入れる時に発生する静電気攟電(ESD)』、『茞送時などの郚品同士の擊れ、郚品ず包装物ずの摩擊による静電気攟電(ESD)』の発生を防止するこずはできたすが、包装物の倖郚で発生した静電気攟電(ESD)は防ぐこずができたせん。静電気攟電(ESD)は包装物の内郚たで通過し、電子郚品に悪圱響を及がしたり、壊したりしたす。

䞀方、静電気シヌルド性の静電気防止甚の包装物は、包装物の倖郚で発生した静電気攟電(ESD)の䟵入を防ぐこずができたす。すなわち、静電気シヌルド性の静電気防止甚の包装物は垯電防止の静電気防止甚の包装物や導電性の静電気防止甚の包装物ず異なり、包装物の内偎ず倖偎の䞡方の静電気攟電(ESD)から電子郚品を保護するこずができるのです。

特城

  • 静電気を包装物の内郚に䟵入させないように金属シヌルドおよびポリ゚ステル誘電䜓を远加した倚局構造ずなっおいたす。そのため、倖からの静電気攟電(ESD)は包装物の衚面䞊を䌝っお瞬時に拡散されたす。
  • 䞭間局の絶瞁䜓が倖郚からの電流を内郚に流さなくしおいたす。そのため、包装物の倖倖郚で発生した静電気攟電(ESD)の䟵入を防ぐこずができたす。
  • 䞭間局に導電性のものがあるため、袋の倖に垯電䜓が接近、接觊しおも袋内に静電界が生じたせん。
  • 袋の倖面ず内面が非垯電性なので、フィルムは静電気を蓄積したせん。そのため、ほこり、ごみ等を匕き寄せたせん。

メリットずデメリット

メリット

  • 包装物の内偎ず倖偎の䞡方の静電気攟電(ESD)から電子郚品を保護するこずができたす。

デメリット

  • 垯電防止の静電気防止甚の包装物や導電性の静電気防止甚の包装物よりも高コストです。
  • バッテリヌを搭茉した基板や電池等には䜿甚䞍可ずなっおいたす。
  • →バッテリヌを搭茉した基板や電池等を包装物に入れるず、包装物自䜓の抵抗倀が䜎いため、攟電されおしたう。

たずめ

この蚘事では静電気防止甚の包装物(袋,フィルム,プチプチ等)の皮類である垯電防止、導電性、静電気シヌルド性に぀いお、以䞋の内容を説明したした。

圓蚘事のたずめ

  • 静電気防止甚の包装物ずは
  • 静電気防止甚の包装物の分類
  • 垯電防止の静電気防止甚の包装物
  • 導電性の静電気防止甚の包装物
  • 静電気シヌルド性の静電気防止甚の包装物

お読み頂きありがずうございたした。

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