この記事では抵抗やコンデンサ等の『チップ部品』について
- チップ部品のサイズ
- mm表記(JIS)とinch表記(EIA)について
- チップサイズの一覧表
などを図を用いて分かりやすく説明しています。
チップ部品のサイズについて
チップ抵抗やチップコンデンサ等のSMD(Surface Mount Device:表面実装部品)のサイズは長辺サイズ2桁、短辺サイズ2桁の合計4桁(場合によっては5桁)で表記するのが一般的です。
例えば、長辺1.6mm、短辺0.8mmのチップ部品は、それぞれの辺の長さを0.1mm単位で表して、1608という略称になります。
なお、サイズ略称と実際の長さは一般的なものであり、サイズ略称と実際のサイズで違いがある部品があります。チップ部品の使用前には必ずデータシートを確認してください。
mm表記(JIS)とinch表記(EIA)について
チップ部品のサイズ表記はJIS(Japanese Industrial Standards:日本工業規格)とEIA(Electronic Industries Alliance:電子工業会)で規格化されています。JISは日本の工業規格なのでチップ部品をmm表記で表します。一方、EIAは米国の工業規格なのでチップ部品をinch表記で表すのが一般的です。この表記法の違いが混乱の原因となります。
例として、長辺1.6mm、短辺0.8mmのチップ部品を考えてみましょう。
JISにおけるmm表記では、1608という略称になります。一方、EIAにおけるinch表記では、0603という略称になります(mmをinchに変換すると、長辺0.0630inch、短辺0.0315inchとなり、それぞれの辺の長さを0.1inch単位で表すと0603となります)。
mm表記でも0603(長辺0.6mm、短辺0.3mm)はあります。そのため、0603のチップ部品はmm表記の0603とinch表記の0603の両方があるのです。
この混乱を避けるために、0603(1608)のようにinch表記とmm表記の両方が記載されている場合があります(数字の大きい方がmm表記となります)。また、mm表記の場合にはメートル法の単位を表わす「M」を追加して1608Mと記載する場合があります。
チップサイズの一覧表
以下にチップサイズの一覧表を示します。赤色の箇所はmm表記とinch表記で同じ略称が使用されているものになります。
inch表記(EIA) | mm表記(JIS) | 長辺[mm] | 短辺[mm] |
― | 01005 | 0.1 | 0.05 |
― | 0201 | 0.2 | 0.1 |
009005 | 03015 | 0.3 | 0.15 |
01005 | 0402 | 0.4 | 0.2 |
0201 | 0603 | 0.6 | 0.3 |
0402 | 1005 | 1.0 | 0.5 |
0603 | 1608 | 1.6 | 0.8 |
0805 | 2012 | 2.0 | 1.25 |
1206 | 3216 | 3.2 | 1.6 |
1210 | 3225 | 3.2 | 2.5 |
1311 | 3528 | 3.5 | 2.8 |
1812 | 4532 | 4.5 | 3.2 |
2010 | 5025 | 5.0 | 2.5 |
2020 | 5050 | 5.0 | 5.0 |
2220 | 5750 | 5.7 | 5.0 |
2412 | 6332 | 6.3 | 3.2 |
2512 | 6432 | 6.4 | 3.2 |