スクロールに関するプロパティ
ScrollBarsプロパティ
テキストボックスのスクロールバーの設定を行う。テキストボックス内の文字が表示しきれなくなった場合にスクロールバーが表示される。ただし、MultiLineプロパティがTrue(改行を行う)、WordWrapプロパティがTrue(文字列を折り返す)の場合、テキストボックス内に入力する文字が右端で折り返され改行されるので、水平スクロールバーが表示されなくなる。
定数 | 値 | 説明 |
fmScrollBarsNone | 0 | スクロールバーを表示しない(既定値)。 |
fmScrollBarsHorizontal | 1 | 水平スクロールバーを表示する。 |
fmScrollBarsVertical | 2 | 垂直スクロールバーを表示する。 |
fmScrollBarsBoth | 3 | 水平と垂直の両方のスクロールバーを表示する。 |
動作に関するプロパティ
AutoSizeプロパティ
テキストボックスに入力する文字に合わせて、テキストボックスの大きさが自動的に調整するかどうかを設定する。
値 | 説明 |
True | 文字に合わせてテキストボックスの大きさを自動調整する。 |
False | テキストボックスの大きさを固定する(既定値)。 |
これは、デフォルト設定から変えず、Falseのまま使用する方が多いです。
AutoTabプロパティ
MaxLengthプロパティで設定したテキストボックスに入力できる最大文字数が入力された時、フォーカスを自動的に次のコントロールに移すかどうかを決める。
値 | 説明 |
True | フォーカスを自動的に次のコントールに移す。 |
False | フォーカスを自動的に次のコントールに移さない(既定値)。 |
これは、デフォルト設定から変えず、Falseのまま使用する方が多いです。
AutoWordSelectプロパティ
カーソル移動時、テキストボックスに入力されている文字を単語単位で選択するか、文字単位で選択するかを設定する。
値 | 説明 |
True | ある単語の中にカーソルを置いて選択範囲を広げると、その単語全体が選択される(既定値)。 |
False | 単語全体が選択されず、文字単位で選択される。 |
これは、デフォルト設定から変えず、Trueのまま使用する方が多いです。
Enabledプロパティ
テキストボックスを操作可能にするかを決める。Falseにすると文字入力ができなくなる。
値 | 説明 |
True | 操作を可能にする(既定値)。 |
False | 操作できず、文字入力ができなくなる。 |
EnterKeyBehaviorプロパティ
テキストボックス内でEnterキーを押した時に改行するかしないかを設定する。EnterKeyBehaviorプロパティがTrue、MultiLineプロパティがTrueの時にEnterキーで改行が可能になる。
EnterKeyBehaviorプロパティがTrueでも、MultiLineプロパティがFalseの場合には、改行ができず、次のコントロールにフォーカスが移動してしまうので注意。
値 | 説明 |
True | 改行が可能となる(*MultiLineプロパティがTrueの場合のみ)。 |
False | 次のコントロールにフォーカスが移動する(既定値)。 |
HideSelectionプロパティ
テキストボックスをTabキー等でフォーカス移動した時、選択している文字列を強調表示するかを設定する。
値 | 説明 |
True | 選択されているテキストが強調表示されない(既定値)。 |
False | 選択されているテキストが強調表示される。 |
IntegralHeightプロパティ
工事中
Lockedプロパティ
テキストボックスの文字入力を禁止するかどうかを設定する。入力禁止にしても見た目は変わらない。そのため、フォーカスを取得できる(EnableプロパティはFalseにすると、文字が灰色となりフォーカスも取得不可となる)。
値 | 説明 |
True | 入力を禁止する。 |
False | 入力を許可する(既定値)。 |
Maxlengthプロパティ
テキストボックスに入力できる最大文字数を設定する。デフォルトは「0」となっている。「0」は最大文字数が無限ということである。
AutoTabプロパティがTrueになっていると、MaxLengthプロパティで設定したテキストボックスに入力できる最大文字数が入力された時、フォーカスを自動的に次のコントロールに移す。移す順番はツールバーの[表示]→[タブオーダー]で変更可能である。
MultiLineプロパティ
複数行を入力可能にするかどうかを設定する。Trueにすると、テキストボックスの右端で折り返されて複数行に表示されるようになる。
改行は『Shift+Enter』で行うことができるが、EnterKeyBehaviorプロパティをTrueにすると、『Enter』キーのみで改行が可能となる(EnterKeyBehaviorプロパティがFalse(既定値)だと改行は『Shift+Enter』で行う)。
値 | 説明 |
True | 複数行を入力可能にする。 |
False | 複数行を入力不可にする。つまり、1行のみ表示される(既定値)。 |
SelectionMarginプロパティ
テキストボックス左端の余白を設定する。Trueの場合、左端余白をクリックすると、文字列全体を選択することができる。
値 | 説明 |
True | テキストボックスの左端余白あり(既定値)。 |
False | テキストボックスの左端余白なし。 |
TabKeyBehaviorプロパティ
テキストボックス上でTabキーを押した時の動作を設定する。
値 | 説明 |
True | タブ文字(空白)が挿入される。 |
False | 次のコントロールにフォーカスが移動する(既定値)。 |
テキストボックス内に改行を含めた長い文章等を記入する場合にはTrueに設定することをオススメします。
TextAlignプロパティ
テキストボックスを左揃えにするか、中央揃えにするか、右揃えにするかを設定する。
定数 | 値 | 説明 |
fmScrollBarsNone | 1 | 左揃え(既定値)。 |
fmTextAlignCenter | 2 | 中央揃え |
fmTextAlignRight | 3 | 右揃え |
WordWrapプロパティ
テキストボックスに入力された文字列の長さがテキストボックスの幅を超えた時の折り返し有無を設定する。このプロパティはMultiLineプロパティがTrueに設定されている場合のみ有効である。
値 | 説明 |
True | 折り返し有り(既定値) |
False | 折り返し無し |
表示に関するプロパティ
BackColorプロパティ
テキストボックスの背景を設定する。デフォルトは『&H80000005&』(←システムの「ウィンドウの背景」)である。
なお、このプロパティはBackStyleプロパティが『1–fmBackStyleOpaque』(←テキストボックスの背景を不透明にする)の場合のみ反映がされる。
BackStyleプロパティ
テキストボックスの背景を透明にするか、不透明にするかを設定する。背景色を変えたい場合には、『1–fmBackStyleOpaque』にする必要がある。
定数 | 値 | 説明 |
fmBackStyleTransparent | 0 | 透明にする。 |
fmBackStyleOpaque | 1 | 不透明にする(既定値)。 |
BorderColorプロパティ
テキストボックスの枠線の色を設定する。デフォルトは『&H80000006&』(←システムの「ウィンドウ枠」)である。なお、このプロパティはBorderStyleプロパティが『1-fmBorderStyleSingle』(←テキストボックスの枠線を表示する)の場合のみ反映がされる。
BorderStyleプロパティ
テキストボックスの枠線を表示するか、表示しないかを設定する。枠線の色を変えたい方は、『1-fmBorderStyleSingle』にする必要がある。
定数 | 値 | 説明 |
fmBorderStyleNone | 0 | 枠線を表示しない(既定値)。 |
fmBorderStyleSingle | 1 | 枠線を表示する。 |
ControlTipTextプロパティ
マウスポインタをテキストボックス上に置いたときに表示する文字列を設定する。Excelでいうコメント機能みたいな感じです。
ForeColorプロパティ
テキストボックスに入力する文字の文字色を設定する。
PasswordCharプロパティ
テキストボックスに入力する文字を伏せ字に設定する。パスワード入力用に使用するケースが多い。伏せ字を使用しても、取得される文字列は入力した文字列である。
一般的によく使われるのは『*(アスタリスク)』である。全角の『●(黒丸) 』も多い。なお、この伏せ字には『*』と『●』以外にも『あ』などひらがな等も使用できる。また、このプロパティを設定した場合、テキストボックスに入力できるのは半角文字だけとなるので注意。
SpecialEffectプロパティ
テキストボックスの外観を設定する。
定数 | 値 | 説明 |
fmSpecialEffectFlat | 0 | 立体表示なしで平面的に表示される。 |
fmSpecialEffectRaised | 1 | 下辺・右辺に影ができる(既定値)。 |
fmSpecialEffectsunken | 2 | 上辺・左辺に影ができる。 |
fmSpecialEffectEtched | 3 | 枠が沈んで見える。 |
fmSpecialEffectBump | 6 | 枠が飛び出して見える。 |
Valueプロパティ
テキストボックスに文字列を設定する。Textプロパティとほとんど同じ。違いはTextプロパティで記入したものは、常に文字列型だが、Valueプロパティで記入したものは文字列型とは限らない点である。
Visibleプロパティ
テキストボックスの表示・非表示を設定する。
値 | 説明 |
True | テキストボックスを表示させる(既定値)。 |
False | テキストボックスを非表示にさせる。 |
位置に関するプロパティ
Heightプロパティ
テキストボックスの高さをポイント単位で指定する
Leftプロパティ
テキストボックスの位置をユーザーフォームの左端から指定する
Topプロパティ
テキストボックスの位置をユーザーフォームの上端から指定する
Widthプロパティ
テキストボックスの幅をポイント単位で指定する
フォントに関するプロパティ
Fontプロパティ
テキストボックスに入力する文字のフォントを設定する。
データに関するプロパティ
ControlSourceプロパティ
テキストボックスに表示するワークシートのセル番地(1セル)を設定する。例えば、A1と記入するとA1セルの値が表示される。
Textプロパティ
テキストボックスに文字列を設定する。Valueプロパティとほとんど同じ。
その他のプロパティ
DragBehaviorプロパティ
テキストボックス内に入力した文字を他のコントロールにドラッグアンドドロップを許可するかどうかを設定する。
定数 | 値 | 説明 |
fmDragBehaviorDisabled | 0 | 許可しない(既定値)。 |
fmDragBehaviorEnabled | 1 | 許可する。 |
EnterFieldBehaviorプロパティ
Tabキー等でフォーカスフォーカスを取得した時の選択状態を設定する。
定数 | 値 | 説明 |
fmEnterFieldBehaviorSelectAll | 0 | 文字列すべて選択する(既定値)。 |
fmEnterFieldBehaviorRecallSelection | 1 | 前回選択していた部分が選択される。 |
HelpContextIDプロパティ
工事中
IMEModeプロパティ
IMEの入力モードを自動的に切り替えるように設定する。(IMEとは日本語の漢字などの複雑な文字や記号を標準のキーボードを使用して入力できるようにするプログラムのことである)。
定数 | 値 | 説明 |
fmIMEModeNoControl | 0 | IMEを制御しません(既定値)。 |
fmIMEModeOn | 1 | IMEをオンにする。 |
fmIMEModeOff | 2 | IMEはオフにして、英語モードにする。 |
fmIMEModeDisable | 3 | IMEをオフにする。この設定では、ユーザーはキーボードを使用してIMEを有効にすることができず、IMEのフローティングウィンドウは非表示になる。 |
fmIMEModeHiragana | 4 | 全角ひらがなモードでIMEをオンにする。 |
fmIMEModeKatakana | 5 | 全角カタカナモードでIMEをオンにする。 |
fmIMEModeKatakanaHalf | 6 | 半角カタカナモードでIMEをオンにする。 |
fmIMEModeAlphaFull | 7 | 全角英数字モードでIMEをオンにする。 |
fmIMEModeAlpha | 8 | 半角英数字モードでIMEをオンにする。 |
fmIMEModeHangulFull | 9 | 全角ハングルモードでIMEをオンにする(*韓国語IMEのみ)。 |
fmIMEModeHangul | 10 | 半角ハングルモードでIMEをオンにする(*韓国語IMEのみ)。 |
MouseIconプロパティ
マウスポインタがテキストボックス上に移動した時のマウスポインタの形状を設定する。なお、このプロパティは「MousePointerプロパティ」で「fmMousePointerCustom」の時のみ有効となる。
MousePointerプロパティ
マウスポインタがテキストボックス上に移動した時のマウスポインタの形状を設定する。
定数 | 値 | 説明 |
fmMousePointerDefault | 0 | 標準のポインター(既定値)。 |
fmMousePointerArrow | 1 | 矢印アイコン。 |
fmMousePointerCross | 2 | 十字ポインター。 |
fmMousePointerIBeam | 3 | アルファベットのIの形をしたアイコン。 |
fmMousePointerSizeNESW | 6 | 右上と左下の2方向を指している矢印アイコン。 |
fmMousePointerSizeNS | 7 | 上と下の2方向を指している矢印アイコン。 |
fmMousePointerSizeNWSE | 8 | 左上と右下の2方向を指している矢印アイコン。 |
fmMousePointerSizeWE | 9 | 左と右の2方向を指している矢印アイコン。 |
fmMousePointerUpArrow | 10 | 上矢印アイコン |
fmMousePointerHourglass | 11 | 砂時計(待機)アイコン。 |
fmMousePointerNoDrop | 12 | 禁止記号アイコン。 |
fmMousePointerAppStarting | 13 | 矢印と砂時計アイコン。 |
fmMousePointerHelp | 14 | 矢印と疑問符アイコン。 |
fmMousePointerSizeAll | 15 | サイズ変更カーソル(上下左右を指し示す矢印)アイコン。 |
fmMousePointerCustom | 99 | MouseIconプロパティで指定されたアイコンを使用する。 |
TabIndexプロパティ
Tabキーを押した時において、テキストボックスがフォーカスをえる順番を設定する。値は0から始まり、テキストボックスの作成順に自動的に設定される。なおこのプロパティはTabStopプロパティがTrueの時のみ有効となる。
TabStopプロパティ
Tabキーを押した時において、テキストボックスがフォーカスを移すことができるかどうかを設定する。
値 | 説明 |
True | フォーカスを移動する(既定値)。 |
False | フォーカスを移動させない。 |
Tagプロパティ
特別な意味はなく、プログラマが自由な使い方をすることができるプロパティ。