バリスタの『劣化』と『発火(発煙)の原理』と『故障モード』について!

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この記事では『バリスタ』について

  • バリスタの『劣化』と『発火(発煙)の原理』
  • バリスタの『故障モード』

などを図を用いて分かりやすく説明しています。

バリスタの基本的な知識(使い方・回路記号・等価回路・特性)については下記の記事で解説していますので、ご参照ください。

バリスタの『劣化』と『発火(発煙)の原理』

バリスタの『劣化』と『発火(発煙)の原理』

バリスタは『電源電圧による過電圧』や『雷等のサージ電圧』を繰り返し吸収することにより、バリスタ電圧が徐々に低下します。この現象がバリスタの劣化です。

劣化しているバリスタは抵抗値が低くなっており、漏れ電流が増加します。その結果、ジュール熱より異常発熱し、破裂・発煙・発火を引き起こす可能性があります。

補足

  • バリスタが劣化すると、漏れ電流が増加するため、漏れ電流を測定することで劣化度合いが分かります。
  • バリスタ電圧が劣化する理由は、サージ電圧を吸収する際に、バリスタの高抵抗層の箇所が部分的に破壊(短絡)されているからだと言われています。

バリスタの『故障モード』

バリスタの『故障モード』

バリスタの故障モードとしては、『ショートモード』と『オープンモード』がありますが、故障時の大部分は『ショートモード』となります。

『ショートモード』の故障時は、バリスタのエレメントに貫通孔が生じています。一方、『オープンモード』の故障時は、バリスタのエレメントが飛散したり、樹脂が剥離してリード線がエレメントから離れた状態となっています。

なお、故障時において、バリスタは火花が発生したり、破裂・発煙・発火を引き起こしたりする可能性があります。

故障時の発火等を防ぐために、バリスタには保護が必要となります。バリスタがショートモードの故障になった際に、大電流が流れるのを防止するために、バリスタと直列に過電流保護装置(ブレーカーやヒューズなど)を接続するのが一般的です。

その際、過電流保護装置をAの箇所に接続することで、バリスタの『ショートモード』の故障時、速やかにAC電源と機器の接続を切り離すことができます。Aの箇所に接続できない場合には、Bの箇所に接続します。

まとめ

この記事では『バリスタ』について、下記の内容を説明しました。

  • バリスタの『劣化』と『発火(発煙)の原理』
  • バリスタの『故障モード』

お読み頂きありがとうございました。

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