可変抵抗のAカーブとBカーブとCカーブの違い!

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この記事では『可変抵抗の種類(AカーブBカーブCカーブ)』について

  • 可変抵抗のAカーブBカーブCカーブの違い
  • Aカーブの可変抵抗の特徴
  • Bカーブの可変抵抗の特徴
  • Cカーブの可変抵抗の特徴

などを図を用いて分かりやすく説明するように心掛けています。ご参考になれば幸いです。

可変抵抗のAカーブとBカーブとCカーブの違い

可変抵抗のAカーブとBカーブとCカーブの違い

可変抵抗(ボリューム)の特性として「抵抗変化特性」があります。

抵抗変化特性は、横軸が「摺動子(しゅうどうし)の回転角度(移動量)」であり、縦軸が「出力電圧比」の特性です。

出力電圧比は「入力電圧\(V_{IN}\)(端子1-3間の電圧)」に対する「出力電圧\(V_{OUT}\)(端子1-2間または端子2-3間の電圧)」を百分率[%]で表したものであり、次式で表されます。

\begin{eqnarray}
\mbox{出力電圧比}=\frac{V_{OUT}}{V_{IN}}×100{\mathrm{[{\%}]}}
\end{eqnarray}

ポイント

「摺動子(しゅうどうし)の回転角度(移動量)」により「出力電圧比」が変化する様子を示しているのが抵抗変化特性である。

抵抗変化特性は摺動子を回した時の出力電圧比の変化具合(すなわち、抵抗値の変化具合)によって、主に3つの種類(AカーブBカーブCカーブ)があります。次に各カーブの違いと特徴について順番に説明します。

Aカーブの可変抵抗

Aカーブの可変抵抗

Aカーブは、摺動子の回し始めは出力電圧比の変化が小さく、回すほど出力電圧比の変化が大きくなるカーブです。Aカーブは対数形といいます。

Aカーブの特性を持つ可変抵抗はオーディオ機器や楽器(エレキギターやベース)の音量調整用に用いられています。

それは、Aカーブの特性は人間の聴覚では自然に聴こえるからです。人の耳は小さい音に敏感に反応します。電気的信号の大きさが倍になっても、人間の耳には倍に感じられません。電気的信号が2倍になっても、音量が2倍に聴こえるわけではないということです。

人間の聴覚は電気的信号の大きさに比例せず、その対数に比例すると言われています。そのため、Aカーブの特性は聴覚上では音量の変化が直線的に聴こえます。

可変抵抗に「A100kΩ(あるいは100kA)」や「A100Ω(あるいは100A)」などと記載されていますが、これはAカーブの特性の可変抵抗であることを示しています(A100kΩは100kΩのAカーブの可変抵抗ということです)。

Bカーブの可変抵抗

Bカーブの可変抵抗

Bカーブは、摺動子を回した際に一定の変化率(直線的な変化)を持つカーブです。Bカーブは直線形ともいいます。

Bカーブの特性を持つ可変抵抗は電子回路の微調整用などに用いられています。

Bカーブの可変抵抗をオーディオ機器の音量調整に用いると、聴覚上では音量の変化が直線的に聴こえません。

可変抵抗に「B100kΩ(あるいは100kB)」や「B100Ω(あるいは100B)」などと記載されていますが、これはBカーブの特性の可変抵抗であることを示しています(B100kΩは100kΩのBカーブの可変抵抗ということです)。

Cカーブの可変抵抗

Cカーブの可変抵抗

CカーブはAカーブとは逆の特性のカーブです。摺動子の回し始めは出力電圧比の変化が大きく、回すほど出力電圧比の変化が小さくなるカーブです。Aカーブは逆対数形といいます。

Cカーブの特性を持つ可変抵抗はオーディオの音質やエフェクタの調整に用いられています。

【補足】Dカーブの可変抵抗

Dカーブの可変抵抗

可変抵抗には有名ではないですがDカーブの可変抵抗もあります。Dカーブは、Aカーブの特性をもっと極端にした変化率のカーブです。

AカーブとBカーブの可変抵抗は一般的ですが、CカーブとDカーブの可変抵抗は一般的ではないため、部品屋さんにいってもあまり見かけません。

まとめ

この記事では『可変抵抗の種類(AカーブBカーブCカーブ)』について、以下の内容を説明しました。

  • 可変抵抗のAカーブBカーブCカーブの違い
  • Aカーブの可変抵抗の特徴
  • Bカーブの可変抵抗の特徴
  • Cカーブの可変抵抗の特徴

お読み頂きありがとうございました。

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