この記事では、トランスのコアの接合(固定)に使用する接着剤について説明します。
トランスのコアの接着剤
トランスのコアにはずれたり、とれてしまわないように接着剤を使用します。
この接着剤にはエポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤などが使用されます。
エポキシ系接着剤
主剤となる液状のエポキシ樹脂と、ポリアミン類と呼ばれる硬化剤の2液を常温で化学反応させることで硬化する接着剤です。
接着強度が強く、接着剤の取り扱いが容易、加熱することで比較的短時間で硬化する特徴があります。
トランスのコア材の固定には主にこのエポキシ系接着剤が用いられています。しかし、フェライト材では接着剤のストレスでクラックが発生することがあるので注意が必要です。
アクリル系接着剤
アクリルポリマーからなる接着剤です。
シリコーン系接着剤
シロキサン結合を主骨格にもつポリマーからなる接着剤です。
ゴム状で耐熱性と耐寒性に優れています。ただし、エポキシ系接着剤より接着強度はありません。
補足
- 接着剤の接着強度が強すぎると、温度変化によって接着剤とコアとの膨張率差の影響でコアにクラックが入るため、注意が必要です。
- トランスのコアを固定することで、トランスの唸り音(騒音)、振動の発生を防止する効果があります。
- トランスの固定には粘着テープを用いることもあります。
まとめ
この記事ではトランスのコアの接合(固定)に用いる『接着剤』について、以下の内容を説明しました。
当記事のまとめ
- 接着剤の種類
- 各接着剤の特徴
お読み頂きありがとうございました。
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