指数関数(e^-at)のラプラス変換

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この記事では『指数関数\(e^{-at}\)』について

  • 「指数関数\(e^{-at}\)」のラプラス変換の式と導出方法

などを図を用いて分かりやすく説明するように心掛けています。ご参考になれば幸いです。

「指数関数\(e^{-at}\)」のラプラス変換

「指数関数\(e^{-at}\)」をラプラス変換すると、次式となります。

\begin{eqnarray}
\displaystyle\mathcal{L}\left[e^{-at}\right]=\frac{1}{s+a}\tag{1}
\end{eqnarray}

上式の記号\(\displaystyle\mathcal{L}\)はラプラス変換を表す記号です。\(\displaystyle\mathcal{L}\left[e^{-at}\right]\)と書くと、「\(e^{-at}\)をラプラス変換する」ということになります。なお、\(\displaystyle\mathcal{L}\)はラプラス(Laplace)の頭文字を筆記体で書いたものです。

(1)式は覚えた方が便利ですが、忘れても、下記の「ラプラス変換の定義式」を用いると、(1)式を導出することができます。

ラプラス変換の定義式

ラプラス変換\(F(s)\)の定義式は次式となっています。

\begin{eqnarray}
F(s)=\displaystyle\mathcal{L}\left[f(t)\right]={\displaystyle\int}_0^{\infty}f(t){\;}{\cdot}{\;}e^{-st}dt\tag{2}
\end{eqnarray}

(2)式は時間\(t\)の関数\(f(t)\)に\(e^{-st}\)を掛けたものを\(t=0\)から\({\infty}\)まで積分すると、\(s\)の関数\(F(s)\)にラプラス変換できるということを示しています。

ラプラス変換の定義式については下記の記事で詳しく説明しています。興味のある方は下記のリンクからぜひチェックをしてみてください。

では実際に、(2)式のラプラス変換の定義式を用いて、「指数関数\(e^{-at}\)」をラプラス変換してみましょう。

ラプラス変換の定義式((2)式)の\(f(t)\)に\(e^{-at}\)を代入すると、次式のようになり、指数関数\(e^{-at}\)のラプラス変換\(F(s)\)を導出することができます。

\begin{eqnarray}
F(s)=\displaystyle\mathcal{L}\left[e^{-at}\right]&=&{\displaystyle\int}_0^{\infty}e^{-at}{\;}{\cdot}{\;}e^{-st}dt\\
\\
&=&{\displaystyle\int}_0^{\infty}e^{-(s+a)t}dt\\
\\
&=&-\frac{1}{s+a}\left[e^{-(s+a)t}\right]_0^{\infty}\\
\\
&=&-\frac{1}{s+a}\left(e^{-(s+a){\;}{\cdot}{\;}{\infty}}-e^{-(s+a){\;}{\cdot}{\;}0}\right)\\
\\
&=&-\frac{1}{s+a}\left(0-1\right)\\
\\
&=&\frac{1}{s+a}\tag{3}
\end{eqnarray}

あわせて読みたい

「その他の関数のラプラス変換」については下記の記事でまとめています。興味のある方は下記のリンクからぜひチェックをしてみてください。

まとめ

この記事では『指数関数\(e^{-at}\)』について、以下の内容を説明しました。

  • 「指数関数\(e^{-at}\)」のラプラス変換の式と導出方法

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