この記事では『ジャンパー線』について
- ジャンパー線とは
- ジャンパー線の構造・使い方・目的
などを図を用いて分かりやすく説明するように心掛けています。ご参考になれば幸いです。
ジャンパー線とは
ジャンパー線とは、離れた電気回路間をつなぐ電線・端子・ピンのことをいいます。ジャンパー線を接続することで、電気回路間を短絡(ショート)させることができます。
ジャンパー線には様々な構造があります。有名なのは、より線のジャンパー線です(上図の左)。上図の左に示しているのは「オスーメス」タイプのジャンパー線です。オスの端にはピンがあり、メスの端にはピンを差し込むソケットのようなものが付けられています。なお、ジャンパー線には色々な長さや色があります。
より線のジャンパー線には「オスーメス」タイプ以外にも、「オスーオス」タイプや「メスーメス」タイプがあります。「オスーオス」タイプのジャンパー線が最も一般的です。「オスーオス」タイプのジャンパー線を用いれば、ブレッドボードの2つの電極を簡単に短絡(ショート)させることができます。
上図の真ん中に示しているのは、単線の両端の皮膜を剥いだだけのジャンパー線です。このジャンパー線は「コ」の字の形に加工されていることが多いです。このタイプのジャンパー線も色々な長さや色があります。
また、プリント基板上のパターン間を接続する際には、より線のような柔軟性は必要ありません。接続するパターン間の距離は変化せずに一定なので、「コ」の字の形に成形された金属製のピンのジャンパー線を用います(上図の右)。
補足
- ジャンパー線は「ジャンパー(Jumper)」、「ジャンパーワイヤー(Jumper Wire)」、「ジャンプワイヤ(Jump Wire)」、「ジャンパーピン(Jumper Pin)」、「ジャンパー端子」などとも呼ばれることがあります。
ジャンパー線の使い方と目的
ジャンパー線の主な使い方と目的を下記に示します。
- ブレッドボードへの接続
- 多数の穴が空いたブレッドボードにジャンパー線を抜き差しすることで、簡単に回路を作製することができます。
- 離れた電気回路間の短絡(ショート)
- プリント基板のパターンはクロスして配線することができません。そのため、ジャンパー線でパターンをまたいで電気回路間を短絡(ショート)させることがあります。大電流が流れる箇所には、ジャンパー線の並列数を増やします。なお、パターンをまたいで(ジャンプして)いるので、ジャンパー線と呼ばれています。
- 回路に柔軟性を持たせる
- ジャンパー線の接続有無によって、回路の特性や動作を切り替えたりさせるようにすれば、回路に柔軟性を持たせることができます。例えば、製品の機能によって回路の動作を変えたりしたい時にジャンパー線を用います。
- 基板や製品のテスト用
- 基板を製品をテストする時のみにジャンパー線を接続したり、ジャンパー線を外したりすることがあります。
まとめ
この記事では『ジャンパー線』について、以下の内容を説明しました。
- ジャンパー線とは
- ジャンパー線の構造・使い方・目的
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