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エナメル線の種類について!PVF,UEW,PEW,EIW,AIWの違いなど!

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この記事ではエナメル線について

  • エナメル線の種類
  • ホルマール銅線(PVF)の特徴
  • ポリウレタン銅線(UEW)の特徴
  • ポリエステル銅線(PEW)の特徴
  • ポリエステルイミド銅線(EIW)の特徴
  • ポリアミドイミド銅線(AIW)の特徴
  • ポリイミド銅線(PIW)の特徴

を図を用いて説明しています。

以下の目次から各項目に飛べるようになっています。

エナメル線の種類

エナメル線の種類

エナメル線は導体(銅線)に絶縁性の塗料(樹脂)を塗って焼き付けることで絶縁(皮膜絶縁)しています。

このエナメル線は上図に示すように様々な種類があり、各種類により許容最高温度が異なります。

一般的に許容最高温度が高いほどコストが高くなり使い勝手が悪くなります(UEWは直接はんだ付けできるが、PEWになるとはんだ付けができなくなる等)。

そのため、巻線(マグネットワイヤ)の用途に合わせて使用するエナメル線を変えています。

エナメル線の中で最も多く使われるのがポリウレタン銅線(UEW)です。ポリウレタン銅線(UEW)は直接はんだ付けができ、耐熱クラスはりE種(最高使用温度120℃)となっています。

ではこれからエナメル線の各種類(PVF,UEW,PEW,EIW,AIW,PIW)について詳しく説明していきます。

ホルマール銅線(PVF)

ホルマール銅線(PVF)は導体(銅線)の表面にポリビニルホルマールを主体とした樹脂を絶縁皮膜として焼き付けたエナメル線です。

PVFは「Polyvinyl Formal Enameled Copper Wire」の略称です。

耐熱クラスはA種(許容最高温度105℃)となっています。

メリット

  • 機械的な強度が優れ、過酷な巻線に適している。
  • →そのため、屋外機器に使われることがある。

  • 耐加工性に優れている。
  • 耐薬品性に優れている。
  • 耐溶剤性に優れている。
  • 耐加水分解性に優れている。
  • 耐湿性(湿潤状態に耐える性質)に優れている。

デメリット

  • クレージング現象(絶縁皮膜表面に発生する微細なひび割れ)があるため、使用条件に注意が必要である。
  • →なお、このクレージング現象は100℃~130℃を15分加熱することで回復する。

  • 耐熱性が低いため、現在はあまり使われていない。

主な用途

  • 油入トランス
  • 汎用モータ

ポリウレタン銅線(UEW)

ポリウレタン銅線(UEW)は導体(銅線)の表面にポリウレタンを主体とした樹脂を絶縁皮膜として焼き付けたエナメル線です。

UEWは「Polyurethane Enameled Copper Wire」の略称です。

耐熱クラスはE種(許容最高温度120℃)となっています。

メリット

  • 絶縁皮膜を剥離することなく、380℃で直接はんだ付けができる。
  • →そのため、トランスやコイルに最適であり、市場で最も多く使われている。

  • クレージング現象がない。
  • ホルマール銅線(PVF)よりも耐熱性・耐薬品性に優れている。
  • 高周波における誘電特性に優れている。
  • 着色性に優れているため、各種の着色線が可能。

デメリット

  • 耐摩耗性が悪い。

主な用途

  • 小型トランス
  • 小型モータ
  • リレーコイル
  • 電子機器用、通信機器用、電気計測用コイル

ポリエステル銅線(PEW)

ポリエステル銅線(PEW)は導体(銅線)の表面にポリエステルを主体とした樹脂を絶縁皮膜として焼き付けたエナメル線です。

PEWは「Polyester Enameled Copper Wire」の略称です。

耐熱クラスはF種(許容最高温度155℃)となっています。

メリット

  • ポリウレタン銅線(UEW)よりも耐熱性・耐溶剤性に優れている。
  • 耐薬品性(アルカリ性以外)に優れている。

デメリット

  • はんだで絶縁皮膜を除去できないため、薬品で皮膜剥離をする必要がある。
  • →実験等で使いたいときには、やすりやカッターで絶縁皮膜を除去することができるが、きれいに絶縁皮膜を除去することは難しい。

  • 加水分解性があるため、使用条件に注意が必要である。
  • →密閉機器への使用には要注意である。

主な用途

  • 汎用モータ
  • トランス
  • ソレノイドコイル
  • リレーコイル
  • 電装品

ポリエステルイミド銅線(EIW)

ポリエステルイミド銅線(EIW)は導体(銅線)の表面にポリエステルイミドを主体とした樹脂を絶縁皮膜として焼き付けたエナメル線です。特に高温になるコイルに使用されています。

EIWは「Polyester-Imide Enameled Copper Wire」の略称です。

耐熱クラスはH種(許容最高温度180℃)となっています。

メリット

  • 電気的・科学的・機械的特性の全てに優れている。
  • 耐熱性・耐熱衝撃性・耐溶剤性・耐軟化性・耐スチレン性に優れている。
  • 機械的な強度が優れている。

デメリット

  • クレージング現象(絶縁皮膜表面に発生する微細なひび割れ)があるため、使用条件に注意が必要である。
  • コストが高い。
  • はんだ付け性が悪い。

主な用途

  • 耐熱汎用モータ
  • トランス
  • 電装品

ポリアミドイミド銅線(AIW)

ポリアミドイミド銅線(AIW)は導体(銅線)の表面にポリアミドイミドを主体とした樹脂を絶縁皮膜として焼き付けたエナメル線です。

AIWは「Polyamide-Imide Enameled Copper Wire」の略称です。

耐熱クラスはN種(許容最高温度200℃)またはR種(許容最高温度220℃)となっています(N種かR種かはデータシートにより異なります)。

メリット

  • ポリエステルイミド銅線(EIW)より機械的強度・耐熱性・耐摩耗性・耐冷媒性に優れている。
  • 耐アルカリ性に優れている。
  • 耐湿熱性に優れている。
  • 機械的な強度が優れている。

デメリット

  • コストが高い。
  • はんだ付け性が悪い。

主な用途

  • 耐熱モータ
  • 電装品
  • 電動工具用モータ

ポリイミド銅線(PIW)

ポリイミド銅線(PIW)は導体(銅線)の表面にポリイミドを主体とした樹脂を絶縁皮膜として焼き付けたエナメル線です。

PIWは「Polyimide Enameled Copper Wire」の略称です。

耐熱クラスはR種(許容最高温度220℃)となっていますが、許容最高温度240℃と書いてある資料もあり、どちらかはデータシートにより異なります。

メリット

  • 耐熱性がエナメル線の中で最も良く、過負荷特性が優れている。

デメリット

  • 皮膜が機械的に弱い。

主な用途

  • 耐熱モータ
  • 誘導加熱コイル
  • 航空機器用

まとめ

この記事ではエナメル線ついて、以下の内容を説明しました。

当記事のまとめ

  • エナメル線の種類
  • ホルマール銅線(PVF)の特徴
  • ポリウレタン銅線(UEW)の特徴
  • ポリエステル銅線(PEW)の特徴
  • ポリエステルイミド銅線(EIW)の特徴
  • ポリアミドイミド銅線(AIW)の特徴
  • ポリイミド銅線(PIW)の特徴

お読み頂きありがとうございました。

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