ブリッジダイオードとは?仕組みなどを解説!

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この記事では『ブリッジダイオード』について

  • ブリッジダイオードとは
  • ブリッジダイオードの『仕組み』・『記号』
  • ブリッジダイオードに使われているダイオードの種類

などを図を用いて分かりやすく説明するように心掛けています。ご参考になれば幸いです。

ブリッジダイオードとは

ブリッジダイオードとは

ブリッジダイオードとは、4個または6個のダイオードをブリッジ状に接続させ、ひとつのパッケージにした素子であり、交流を直流に変換するときに使用します。

ダイオードとダイオードを繋げた形が「橋(ブリッジ)」のように見えることからブリッジダイオードと呼ばれています。

ブリッジダイオードは、パッケージに「+」「-」「~(または"AC")」と記載されているため、下記に示すように接続する箇所を簡単に見分けることができます。

  • 「+」や「-」と記載されている箇所
    • 「+」と「-」は出力端子であり、出力部に接続します。出力端子には「+」・「-」と極性があるので注意してください。なお、「+」と「-」はパッケージの外側に記載されています。
  • 「~(または"AC")」と記載されている箇所
    • 「~(または"AC")」は入力端子であり、交流部に接続します。なお、「~(または"AC")」はパッケージの内側に記載されています。

補足

  • ブリッジダイオードのパッケージの上部には角が取れているものがあります。この場合、角が取れている箇所が「+」端子となります。
  • ブリッジダイオードは1つの端子が長い場合があります。この場合、長い端子が「+」端子となります。

ブリッジダイオードの『記号』

ブリッジダイオードの『記号』

同じブリッジダイオードでも様々な回路記号があります。ネットや特許などで見かけた回路記号をまとめたのが上図です。左上の回路記号が一番見かけます。

ブリッジダイオードの『仕組み』

ブリッジダイオードの『仕組み』

ダイオードはアノード(A)の電位がカソード(K)の電位よりも高くなると導通する特徴があります。この特徴を理解すれば、ブリッジダイオードの『仕組み』について分かります。

ではこれから、ブリッジダイオードで交流を直流に変換する『仕組み』について、交流電圧が「+(プラス)」の時「-(マイナス)」の時に分けて説明します。

交流電圧が「+(プラス)」の時

ブリッジダイオードの『仕組み』(交流電圧が「+(プラス)」の時)
  • 交流電圧が「+(プラス)」の時は、まず電流はA点に流れます。
  • ダイオード\(D_1\)のアノード(A)の電位が高くなるため、ダイオード\(D_1\)が導通します。ダイオード\(D_2\)はカソード(K)の電位が高くなるため、導通しません。したがって、電流はダイオード\(D_1\)を通り、B点に流れます。
  • B点では、ダイオード\(D_3\)はカソード(K)の電位が高くなるため、導通しません。したがって、電流は抵抗\(R\)を通り、C点に流れます。
  • C点ではダイオード\(D_2\)とダイオード\(D_4\)のアノード(A)の電位が高くなりますが、A点とD点の電圧を比較すると、D点の方が低いため、電流はダイオード\(D_4\)を通り、D点に流れます。
  • D点に流れた電流は交流電圧\(v_{IN}\)に戻ります。

交流電圧が「-(マイナス)」の時

ブリッジダイオードの『仕組み』(交流電圧が「-(マイナス)」の時)
  • 交流電圧が「-(マイナス)」の時は、まず電流はD点に流れます。
  • ダイオード\(D_3\)のアノード(A)の電位が高くなるため、ダイオード\(D_1\)が導通します。ダイオード\(D_4\)はカソード(K)の電位が高くなるため、導通しません。したがって、電流はダイオード\(D_3\)を通り、B点に流れます。
  • B点では、ダイオード\(D_1\)はカソード(K)の電位が高くなるため、導通しません。したがって、電流は抵抗\(R\)を通り、C点に流れます。
  • C点ではダイオード\(D_2\)とダイオード\(D_4\)のアノード(A)の電位が高くなりますが、A点とD点の電圧を比較すると、A点の方が低いため、電流はダイオード\(D_2\)を通り、A点に流れます。
  • A点に流れた電流は交流電圧\(v_{IN}\)に戻ります。

補足

ブリッジダイオードの『仕組み』(出力電圧を平滑化)
  • 抵抗\(R\)と並列にコンデンサ\(C\)を接続して、平滑することで、直流電圧を出力することができます。

ブリッジダイオードに使われているダイオードの種類

ブリッジダイオードは、コンセントから供給される50/60Hzの交流電圧を整流する用途で作られているものが多いです。この用途の場合、ブリッジダイオードに使われているダイオードの種類は『一般整流ダイオード』が多いです。

また、ブリッジダイオードはスイッチング電源の2次側など周波数が高い箇所に用いる場合もあります。この用途の場合、ブリッジダイオードに使われているダイオードの種類は『ファストリカバリーダイオード』や『ショットキーバリアダイオード』など速い動作に適したものを使用します。

あわせて読みたい

ダイオードの種類』については下記の記事で詳しく説明しています。興味のある方は下記のリンクからぜひチェックをしてみてください。

まとめ

この記事では『ブリッジダイオード』について、以下の内容を説明しました。

  • ブリッジダイオードとは
  • ブリッジダイオードの『仕組み』・『記号』
  • ブリッジダイオードに使われているダイオードの種類

お読み頂きありがとうございました。

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