この記事ではトランスの『巻線間容量』について
- トランスの『巻線間容量』とは
- トランスの『巻線間容量』の測定方法
などを図を用いて分かりやすく説明するように心掛けています。ご参考になれば幸いです。
トランスの『巻線間容量』とは
トランスの巻線間容量は、トランスの1次巻線と2次巻線の間にある容量(コンデンサ成分)のことを指します。
トランスは1次巻線と2次巻線が絶縁物(ボビンやテープ)を挟んだ構造となっています。この構造はコンデンサと同じなので、1次巻線と2次巻線の間に容量(巻線間容量)が発生します。
1次側で発生した高周波成分(半導体素子のスイッチング時に発生するスイッチングノイズなど)はこの巻線間容量を通り、2次側に伝達されます。そのため、結合の良いトランス(巻線間容量が大きく、漏れインダクタンスが小さいトランス)はノイズを2次側に伝達しやすくなります。
補足
- 巻線間容量は非常に小さい(pF~nFオーダー)です。
- 巻線間容量は巻線形状、コア形状、ボビン形状などによって決まります。
- 巻線間容量は英語では「Interwinding Capacitance」や「Inter-Winding Capacitance」と書きます。
- 巻線間容量は「巻線間結合容量」とも呼ばれています。
トランスの『巻線間容量』の測定方法
トランスの巻線間容量は、1次巻線と2次巻線の両方の巻線をショート(短絡)させた状態で、1次巻線と2次巻線を測定器(LCRメータなど)に接続することによって測定することができます。
資料によっては、巻線間容量は、「両方の巻線を開放させた状態で、各巻線の片方ずつを測定器に接続することによって測定する」と記載している場合もあります。どちらの方法でもトランスの『巻線間容量』は測定できると思います。
まとめ
この記事ではトランスの『巻線間容量』について、以下の内容を説明しました。
- トランスの『巻線間容量』とは
- トランスの『巻線間容量』の測定方法
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